金鶏(読み)キンケイ(英語表記)Золотой петушок/Zolotoy petushok

デジタル大辞泉 「金鶏」の意味・読み・例文・類語

きん‐けい【金鶏】

天上にすむという想像上の鶏。この鶏が鳴いて暁を知らせると、天下の鶏がこれに応じて鳴くという。転じて、暁に鳴く鶏。あけのとり。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「金鶏」の意味・わかりやすい解説

金鶏
きんけい
Золотой петушок/Zolotoy petushok

ロシアのリムスキー・コルサコフが最晩年に作曲したオペラ。3幕(プロローグとエピローグ付き)。危急のときに鳴く金鶏を星占師から献上された王が、戦勝の褒美に、獲得した東方の女王を要求され、それを拒んだため金鶏に突き殺されるという物語。彼は、この作品においてもロシア民族音楽の要素を大幅に取り入れて国民楽派の伝統を守っているが、その半面、登場人物にそれぞれ特定の主題動機を配して区別するライト・モチーフ(示導動機)の手法、そしてオーケストラによる情景および心理描写の手法も積極的に用いている。これはワーグナーの楽劇からの影響といえよう。なお、プーシキン原作のおとぎ話に基づくV・I・ベルスキーのロシア語台本が当時のツァー体制の横暴ぶりを鋭く風刺しているため、検閲当局の圧力で作曲者の生存中には上演できず、死後、一部を削除して1909年にモスクワで初演された。

[三宅幸夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「金鶏」の解説

金鶏

ロシアの作曲家リムスキー・コルサコフのロシア語による全3幕のオペラ(1909)。プーシキンの童話題材にした作品。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

普及版 字通 「金鶏」の読み・字形・画数・意味

【金鶏】きんけい

天鶏。

字通「金」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「金鶏」の解説

金鶏 (キンケイ)

学名Chrysolophus pictus
動物キジ科の鳥

金鶏 (キンケイ)

動物。想像上の鳥

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android