翻訳|argentite
化学組成はAg2S。Sを置換してSeが入ることがある。立方晶系に属し,立方体,八面体,まれに十二面体結晶をなす鉱物。明瞭な結晶形をなさず,樹枝状,塊状をなして産出することが多い。暗い鉛灰色で金属光沢をもつ。比重7.4,モース硬度2~2.5。展性に富み,また小刀で切れる。173℃以下では針銀鉱(Ag2S。単斜晶系)の方が安定であり,輝銀鉱として晶出したものも,室温では針銀鉱に転移している。銀の重要な鉱石。低温熱水性金銀鉱脈中,方鉛鉱,黄銅鉱,四面銅鉱,エレクトラムelectrum(20%以上の自然銀を含む自然金)などに伴われて産出する例として,新潟県佐渡鉱山,静岡県清越鉱山,鹿児島県串木野鉱山がある。また高温熱水性銀・コバルト鉱脈中にCo,Ni,Bi,As鉱物や,自然銀に伴われて産出する例として,カナダのオンタリオ州コバルト地方がある。
執筆者:青木 正博
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
argentite
化学組成Ag2S 針銀鉱族の鉱物。針銀鉱と多形。輝銀鉱は高温相で,179℃以下で針銀鉱に転移する。立方晶系,空間群Im3m, 格子定数a0.489nm, 単位格子中2分子含む。鉄黒色,金属光沢,八面体や六面体結晶。劈開{001}・{011}貧弱,硬度2~2.5, 比重7.2~7.4。可切性。銀鉱石鉱物として重要。鉱脈鉱床から他の銀鉱物や黄鉄鉱・黄銅鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱・方解石・石英などとともに産出。化学組成から命名。
執筆者:青木 義和・清水 正明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
針銀鉱の高温変態後の仮晶pseudomorph(仮像ともいう。外形を保ったまま原子配列や化学組成が変化した結晶質物質)。転移点179℃。多くは粒状、あるいは一見六方晶系の六角柱状の輪郭をもつ。
[加藤 昭]
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出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…銀を数%以上含む鉱物は約60種知られている。重要な銀鉱物としては,自然銀native silver Ag,輝銀鉱argentite Ag2S,角銀鉱cerargyrite AgCl,ナウマン鉱naumannite Ag2Se,安銀鉱dyscrasite Ag3Sb,ジャルパ鉱jalpaite Ag3CuS2,硫ゲルマン銀鉱argyrodite Ag8GeS6,硫シャク(錫)銀鉱canfieldite(別名,カンフィールド鉱) Ag8SnS6,ゼイ(脆)銀鉱stephanite(別名,ゼイ安銀鉱) Ag5SbS4,濃紅銀鉱pyrargyrite Ag3SbS3,淡紅銀鉱proustite Ag3AsS3,雑銀鉱polybasite(別名,輝安銅銀鉱) (Ag,Cu)16Sb2S11,ヒ(砒)雑銀鉱arsenpolybasite (Ag,Cu)16As2S11,ヘッス鉱hessite(別名,ヘッサイト,テルル銀鉱)Ag2Teなどがある。このほか四面銅鉱や方鉛鉱には銀を含むものがあり,鉱床内に多産する場合にはシルバーキャリアとして重要視される。…
…この現象は古くから経験的に知られており,飲料水の腐敗防止に銀製容器が,また負傷者の手当に銀箔が使用されていた。【水町 邦彦】
[製法]
銀の鉱物は輝銀鉱Ag2S,角銀鉱AgClが主であるが,金との合金(エレクトラムelectrum)の自然銀としても産出する。しかし銀を採取できる銀鉱石はまれで,金の鉱石または銅,鉛,亜鉛の硫化物鉱石中に含有されるものから,これら金属の製錬の際に副産される。…
※「輝銀鉱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...
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