デジタル大辞泉
「鋳物尺」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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いもの‐じゃく【鋳物尺】
- 〘 名詞 〙 鋳造用の木型を造るときに用いるものさし。金属が溶けて冷却、凝固すると一般に収縮して鋳型より小さくなるので、実際の寸法より金属の収縮率だけ目盛間隔を長くとってある。鋳物差(いものざ)し。延尺(のびざし・のべじゃく)。木型尺。伸び尺。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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鋳物尺
いものじゃく
鋳物用の木型をつくるために用いられる物差し。木型の寸法は、つくろうとする鋳物の寸法よりも大きめにしなければならないので、物差しの目盛りを必要なだけ大きめにしてある。伸び率は鋳物の材料によって異なり、だいたい1000分の4から1000分の40ぐらいまで多種類ある。このうち一般的なものは1000分の8、同10、同12、同15、同20、同25のもので、これを普通伸びといい、これ以外のものを特殊伸びという。鋳鉄用には1000分の10、鋳鋼用には同15、真鍮(しんちゅう)用には同17のものが使われる。
[小泉袈裟勝]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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鋳物尺 (いものじゃく)
shrink rule
延尺(のべじやく)ともいう。一般に液体金属は,凝固する際に収縮し,凝固した金属は冷却するときさらに収縮する。したがって鋳物を造る場合,鋳型の大きさよりも鋳物は小さくなる。そこで,真の長さよりも金属の収縮率だけ大きく目盛った特殊なものさしを作り,鋳物の模型製作に使用する。このものさしを鋳物尺という。金属・合金の種類によって収縮率は異なるので(表参照),鋳物尺も金属・合金ごとに決められる。
執筆者:梅田 高照
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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鋳物尺
いものじゃく
shrinkage rule
金属鋳物の原型設計用のものさし。伸び尺ともいう。金属は凝固のとき収縮するので,その縮み代 (ちぢみしろ) を考慮して原型をつくらなければならない。それには初めから縮み代だけ目盛りの大きいものさしを使えば,換算の手間が省けて便利である。これが鋳物尺で,縮み代補正は鋳物の材質と大きさにより異なる。鋳鉄で8/1000,鋳鋼で 12/1000~15/1000,非鉄合金で 10/1000~14/1000の程度である。鋳物の肉が厚いほど縮み代補正は大きくとる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の鋳物尺の言及
【鋳物】より
…第3に,鋳物は凝固にあたって収縮するので,製品は鋳型寸法よりも小さくなる。これを縮み代といい,その分を見込んだ延尺(のべじやく)([鋳物尺])を用いて模型を作製する。また,鋳型はふつう上型と下型とからなるが,その分割の面(見切面)をどこにおくかは重要である。…
※「鋳物尺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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