木型(読み)キガタ(その他表記)wooden pattern

日本大百科全書(ニッポニカ) 「木型」の意味・わかりやすい解説

木型
きがた
wooden pattern
pattern

鋳型をつくるときに用いる木製の製品模型。普通は上下二つの部分に分けてつくり、それぞれ上型用、下型用に用い、砂を詰めてから模型を抜き取り、上型、下型をあわせて組み立てると、製品の形の空洞をもつ砂型ができる。これに溶融金属を鋳込んで鋳物をつくる。木材加工しやすく価格も安いので模型としてもっとも多く使われるが、摩耗しやすいので、ヒノキホオノキを十分乾燥し、また木目を交互に組み合わせ、さらに防湿塗料を塗るなどして寸法の変化を防ぐ。寸法は、金属の凝固後、室温までの収縮見込み、その分大きくつくっておかねばならない。

[井川克也]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木型」の意味・わかりやすい解説

木型
きがた
wooden pattern

鋳造用の木材製模型。これを鋳物砂の中に埋め,突き固めて取出したあとに得られる木型と同型空間に溶融金属を注入・凝固させて鋳物とする。したがって,木型は鋳造の基本となるので,木材にはじょうぶで狂いがなく,加工が容易で,安価なことが要求される。一般には,杉,朝鮮松などが用いられ,精密用には,ヒノキ,マホガニー,チーク材などが使用される。形状から,外形を与える主型 (おもがた) と,中空部分を有する鋳物をつくるための中子 (なかご) とに大別される。鋳物は凝固時に収縮するので,実際の製品寸法より木型は大きくつくっておく (→鋳物尺 ) 。

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食器・調理器具がわかる辞典 「木型」の解説

きがた【木型】

料理や菓子をかたどるのに用いる木製の型。抜き型・押し型などがある。打ち菓子や練り切りなどの和菓子や、茶の湯の点心や和食店・仕出しの弁当の飯などに用いる。

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