鏡肌(読み)カガミハダ

関連語 小玉

最新 地学事典 「鏡肌」の解説

かがみはだ
鏡肌

slickenside

断層運動に伴う摩擦のために断層両側の岩盤上に生じた光沢のある面。しばしば,断層の運動方向平行条線や溝をもつ。また,この方向とは直角に小さな階段状の鋭い凹凸ができ,指で(静かに)なでたとき,よりざらざらする方向がその鏡肌のついた岩盤の運動した方向。ただし,これらの線構造は断層面に沿った最後の運動方向だけを示し,それ以前の運動方向が別の向きであった可能性もある。埼玉県児玉郡神川町にある御岳鏡岩は1956年国指定特別天然記念物。

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参照項目:断層面

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鏡肌」の意味・わかりやすい解説

鏡肌
かがみはだ

断層運動の繰り返しにより、断層の両側の岩石が互いにこすれ合って磨かれることで生じた、鏡のように滑らかで光沢をもった断層面のこと。断層角礫(かくれき)の表面や、断層ガウジ内部に観察される。鏡肌上には、条線とよばれる、断層運動の方向に平行な擦り傷が認められることが多い。

[村田明広]

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百科事典マイペディア 「鏡肌」の意味・わかりやすい解説

鏡肌【かがみはだ】

断層面は摩擦のために時として人の姿が映るほど平滑で光沢のある面となる。これを鏡肌という。この面上には,しばしば断層運動と平行な方向の細溝や線,直交する方向のケスタ状の凹凸が見られる。この凹凸を指でなでたとき指に引っかかる方向が,断層運動でその岩盤が移動した方向である。

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岩石学辞典 「鏡肌」の解説

鏡肌

断層運動に伴う摩擦によって,断層に隣接した岩石の両面に生じた鏡のように光る滑らかな表面.この面の間には断層の動きの方向と平行した向きの細かい線構造をもっている[Arkell & Tomkeieff : 1953].中世英語でslikeは滑らか(smooth)の意味

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鏡肌」の意味・わかりやすい解説

鏡肌
かがみはだ
slickenside

断層運動に伴う摩擦によって生じる鏡のように磨かれた断層面。しばしば断層のずれの方向を示す条線をもつ。硬くて均質な岩石によくみられる。

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世界大百科事典(旧版)内の鏡肌の言及

【断層】より

…破砕帯が角ばった岩石の破片から構成されている場合,それを断層角礫と呼び,粘土状物質から構成されている場合は断層粘土と呼ぶ。また,断層面が両側の岩盤の摩擦により磨かれて光沢をもっている場合は鏡肌(かがみはだ)と呼ばれる。鏡肌の上には断層の運動方向を示唆する条線が観察されることもある。…

【熱帯黒色土壌】より

…インドのレグールregurや黒綿土(こくめんど)black cotton soil,インドネシアのマーガライト土margallitic soil,中央アフリカの熱帯チェルノーゼム,スーダンのバドーブbadob soil,南アフリカのフライvlei soil,北アフリカのティルtir,ポルトガルのバロスbarros,バルカンのスモニッツァsmonitzaまたはスモルニッツァsmolnitza,オーストラリアの黒色土,アメリカのグルムソルgrumsolなど多くの地方名があり,アメリカ合衆国の土壌分類体系《Soil Taxonomy》(1975)ではバーティソル目に含まれている。これらに共通する特徴は,モンモリロナイト質粘土に富み,乾季に乾燥するといちじるしく収縮して大きな亀裂を生じ,雨季に湿ると膨潤して亀裂が閉じることが毎年反復されるので,土塊が摩擦し合って鏡肌とよばれる特有な平滑な面ができ,地表にはギルガイgilgaiとよばれる凹凸のある微地形を生ずることである。塩基類に富んでいるが,湿潤時にはべたついて農機具類に付着するので耕耘しにくく,乾季にはきわめて堅くなるなどきわめて取扱いのやっかいな物理性をもっており,熱帯地域における問題土壌の一つである。…

※「鏡肌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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