デジタル大辞泉 「門出」の意味・読み・例文・類語 かど‐で【門出/首=途】 [名](スル)1 旅などのために、自分の家を出発すること。出立しゅったつ。「―を見送る」2 新しい生活を始めること。「新生活の―を祝う」「社会に―する」3 旅に出る前に、吉日を選んで、仮に家を出て近くに移ること。[補説]1・3は「かどいで」とも言った。「九月三日―して、いまたちといふ所に移る」〈更級〉[類語]出発・スタート・旅立ち・出動・鹿島立ち・出立・朝立ち・早立ち・夜立ち・早発・遅発・先発・後発 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「門出」の意味・読み・例文・類語 かど‐で【門出・首途】 〘 名詞 〙① わが家を出発して旅立つこと。出立(しゅったつ)。門立(かどだち)。[初出の実例]「赤駒が可度弖(カドデ)をしつつ出でかてに為(せ)しを見立てし家の児らはも」(出典:万葉集(8C後)一四・三五三四)「やがて別るべきかどでにもやと、いみじうおぼえ給へば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)② 旅に出発する前、吉日を選んで、その日に仮に家を出ること。[初出の実例]「日あしければ、かどでばかり法性寺のへにして」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)③ ( 比喩的に ) 新しい生活への出発。[初出の実例]「これまで抑へて来た欲望の縛(いましめ)を解く第一歩を踏み出さうと云ふ、門出(カドデ)のよろこびの意味で」(出典:雁(1911‐13)〈森鴎外〉六) かど‐いで【門出】 〘 名詞 〙① =かどで(門出)①[初出の実例]「同十三日、すでに門いでときこえし程に」(出典:平家物語(13C前)九)② =かどで(門出)②〔日葡辞書(1603‐04)〕③ ( 「かどいでがよい(わるい)」の形で ) これから始めることについての縁起。[初出の実例]「徐庶が臥龍と云てから門出がわるい」(出典:三体詩幻雲抄(1527)) かどん‐で【門出】 〘 名詞 〙 ( 「かどいで(門出)」の変化した語 ) =かどで(門出)[初出の実例]「只今帰京候が、かどん出のれいにまかせぎをんへしやさん候へ共」(出典:浄瑠璃・赤染衛門栄華物語(1680)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例