防火塗料(読み)ぼうかとりょう(英語表記)fireproof coating

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

防火塗料
ぼうかとりょう
fireproof coating

被塗物の火炎による着火,延焼を防ぐために塗る塗料で,次のようなものがある。 (1) 無機質防火塗料 無機質の顔料展色剤防火剤を配合してつくる。 (2) 水溶性防火塗料 水溶液有機質の展色剤,顔料,防火剤を配合してつくる。 (1) (2) の防火剤としてはリン酸化合物,ホウ酸化合物などが用いられる。 (3) 発泡性防火塗料 展色剤,顔料のほかにリン酸塩,ホウ酸塩,アンモニウム塩など熱により不燃性ガスを発生する薬剤を加える。これらは熱により泡の層ができて防火の役割をする。 (4) 非発泡性防火塗料 難燃性の樹脂を展色剤とし,これに不燃性の顔料を加える。

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百科事典マイペディアの解説

防火塗料【ぼうかとりょう】

可燃物に塗装して着火,延焼を防ぎまたは遅延させるための塗料。水性防火塗料,溶剤溶性の発泡(はっぽう)性防火塗料などがある。前者はカゼイン,水溶性尿素樹脂などの展色剤にリン酸化合物,ホウ酸化合物,塩素化合物などの防火剤および顔料を配合したもの。後者はフタル酸樹脂,尿素樹脂などの展色剤またはこれに有機塩素化合物を添加したものに,防火剤,顔料,可塑剤,溶剤などを配合したもので,高熱で防火剤から発生するガスにより泡(あわ)を生じ熱を遮断(しゃだん)する。
→関連項目塗料

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世界大百科事典 第2版の解説

ぼうかとりょう【防火塗料 fire retardant coating】

被塗物の火災による着火,延焼を防ぐために塗る塗料。表にその種類,組成,特性を示す。現在の防火塗料は美装性,効果ともに十分でなく,あまり実用されていない。【大藪 権昭】

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大辞林 第三版の解説

ぼうかとりょう【防火塗料】

着火しにくい材料を混入した塗料。熱にあうとガラス状となるものと、発泡して断熱層となるものとがある。耐火ペイント。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

防火塗料
ぼうかとりょう
fireproofing coating

耐火塗料ともいう。木材に塗装してその引火および燃焼を困難にする特殊塗料の総称。組成として顔料、ビヒクル(展色料)、希釈剤からなり、ビヒクルによってその効力を発生する。次のようなものがある。(1)ビヒクルとしてケイ酸アルカリを水に溶解し、それにクレー、タルク、アスベストなどの顔料を加えたもの。(2)カゼインのような難燃性物質の水溶液に顔料を混合したもの。さらに(3)として、(1)と(2)の混合したものがある。最近ではポリ塩化ビニルに塩化パラフィンなどを加え、これに顔料を配合したものがある。
 防火塗料は塗料中の顔料の容積が50%以上のとき、または顔料成分中の酸化アンチモンSb2O3が20%以上含まれていると防火性が大になる。また、塗料中の塩化パラフィンの量が30%ないし55%のとき防火性は大である。ポリ塩化ビニルのそれ自身の含量で40%以上のときである。[垣内 弘]

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