阿久比(読み)あぐい

改訂新版 世界大百科事典 「阿久比」の意味・わかりやすい解説

阿久比[町] (あぐい)

愛知県南部,知多郡の町。人口2万5466(2010)。知多半島のほぼ中央に位置し,丘陵地帯の中央部を阿久比川が南流する。谷底平野水田で,丘陵斜面は1961年の愛知用水の完成により,ミカン畑に利用されている。ほかに菊などの施設園芸,畜産なども行われる。また伝統ある知多木綿も生産され,紡績・織布の繊維工業が盛んで,帽子やマネキン人形の特産もある。町の中央部を名鉄河和線が南北に通り,西部を知多半島道路が走る。名古屋市,半田市,東海市のベッドタウンとして丘陵地の住宅開発が進んだ。卯坂の洞雲院では毎年3月に徳川家康の生母お大の方の発願といわれるオセンボ会が行われる。
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