(読み)フ

デジタル大辞泉 「附」の意味・読み・例文・類語

ふ【附】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) ブ(呉) [訓]つく つける
くっつける。つく。「附会附近附随附属附録
届ける。「送附」
手渡す。「下附」
任せる。「附託
[補説]「」と通用する。
[名のり]ちか・ます・より・よる
難読附子ぶし附子ぶす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「附」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音]
[字訓] つく・つける・あわせる・したがう

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は付(ふ)。付に付与・付加の意がある。は神の陟降する神梯の象。そこに合祀すること、すなわち附祭することが字の原義であろう。〔説文十四下に「附婁(ふろう)、小さき土山なり」とするが、それは部婁・培・坿ともいわれる語である。〔礼記、雑記〕「大夫は士に附す」とあるのは附祭の意。のち附託・附著・附属のように用いる。附会とは似たものを無理に会わせることで、傅会の字が語義に合う。

[訓義]
1. つく、つける、そえる、あわせる。
2. よる、たよる、したがう、ちかづく。
3. ます、ふやす。
4. 附婁、小山。
5. 孚(ふ)と通じ、かえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕附 ツク・ヨル・マコト・チカシ・アツム・シタガフ・カナヘリ 〔字鏡集〕附 チカシ・マコト・ツク・ヨル・シタガフ・カナヘリ・マサル・アツム・マス

[語系]
附・坿bioは同声。附は〔玉〕に「依(よ)るなり、づくなり、(つ)くなり、すなり」とあって依附すること、霊的に接近することを意味する。また坿(ふ)は〔広雅、釈詁一〕に「すなり」とあって増益の意。附婁の字にはこの坿を用いるべく、〔説文〕の説解は、この坿に施すべきものと思われる。

[熟語]
附愛附倚・附依・附益附援・附化附加・附仮・附会附郭附款附驥・附協・附近・附結・附遣・附枝・附耳・附従・附順附助・附城・附親附臣・附身・附随・附勢附贅附箋・附葬・附属附帯・附託・附著附呈・附党・附同・附納・附馬・附比・附尾附鳳附庸・附頼・附離・附麗附隷・附婁・附和
[下接語]
阿附・依附・倚附・引附・陰附・悦附・下附・懐附・諧附・款附・還附・附・帰附・寄附・蟻附・響附・欽附・景附・降附・胥附・新附・親附・附・送附・属附・添附・貼附・諂附・徒附・塗附・党附・内附・藩附・攀附・比附・媚附・賓附・朋附・離附・和附

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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