デジタル大辞泉
「障る」の意味・読み・例文・類語
さや・る【▽障る】
[動ラ四]
1 何かにひっかかる。さわる。
「我が待つや鴫は―・らず」〈記・中・歌謡〉
2 妨げられる。
「すべもなく苦しくあれば出で走り去ななと思へど此らに―・りぬ」〈万・八九九〉
3 差し支える。支障ができる。
「百日しも行かぬ松浦道今日行きて明日は来なむを何か―・れる」〈万・八七〇〉
さ‐さわ・る〔‐さはる〕【▽障る】
[動ラ五(四)]さまたげとなる。さわりとなる。さわる。
「指ニケガヲシテ手習イニ―・ル」〈和英語林集成〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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さわ・るさはる【障】
- 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
- ① 妨げとなる。じゃまになる。さえぎられる。
- [初出の実例]「宗廟(くにいえ)を保つこと獲たれども明(ひかり)も蔽(サハル)所有り、徳(いきをひ)も綏いこと能はず」(出典:日本書紀(720)崇神一二年三月(北野本南北朝期訓))
- ② さしつかえる。支障をきたす。都合が悪くなる。
- [初出の実例]「其れ馬有らむ者をば、騎士(むまのりひと)とせよ。馬無からむ者をば歩卒(かちひと)とせよ。並に当に試練(ととの)へて、聚り会ふに障(サワル)こと勿れ」(出典:日本書紀(720)天武一三年閏四月(北野本南北朝期訓))
- ③ 健康がすぐれなくなる。病気になる。また、体、健康に害があったり、平常心を保つじゃまになったりする。また、月経になることもいう。
- [初出の実例]「おなじ院にありける女、さはることありとてあはざりければ」(出典:大和物語(947‐957頃)五三)
- ④ はばかり慎む。遠慮する。また、気持の上でひっかかる。こだわる。
- [初出の実例]「さては此の軍墓々しからじと、気に障(サワ)りて思ける処に」(出典:太平記(14C後)二九)
- ⑤ 遊女を呼んだときに、すでに他の客がついている。
- [初出の実例]「『なぜ人をよこしなんせんへ』『あいさどふで、さはってお出なん事を、ぞんじておりんすから』」(出典:洒落本・遊子方言(1770)発端)
障るの補助注記
他動詞「障(さ)う」(障える)に対する自動詞。
さや・る【障】
- 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
- ① 行手(ゆくて)をさえぎられる。さまたげられる。また、網、わななどにかかる。
- [初出の実例]「鴫は佐夜良(サヤラ)ず いすくはし くぢら佐夜流(サヤル)」(出典:古事記(712)中・歌謡)
- ② 立ちふさがる。さしつかえる。
- [初出の実例]「百日(ももか)しも行かぬ松浦路今日行きて明日は来なむを何か佐夜礼(サヤレ)る」(出典:万葉集(8C後)五・八七〇)
さ‐さわ・る‥さはる【さ障】
- 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「さ」は接頭語 ) さまたげとなる。さわりとなる。じゃまが生じる。さわる。〔文明本節用集(室町中)〕
- [初出の実例]「ちとそれに人の存分ささはり候へは、腹立之事」(出典:毛利家文書‐(年月日未詳)(室町)毛利隆元自筆覚書)
- 「あれもまだたっぷり穿ちがあるけれど、芝居へささはるを遠慮して大略した物さ」(出典:滑稽本・戯場粋言幕の外(1806)下)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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