雀踊(読み)スズメオドリ

デジタル大辞泉 「雀踊」の意味・読み・例文・類語

すずめ‐おどり〔‐をどり〕【×雀踊(り)】

江戸時代風流ふりゅう踊りで、編み笠かぶり、竹に雀の模様着物を着てやっこ姿で踊るもの。歌舞伎にも取り入れられた。

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改訂新版 世界大百科事典 「雀踊」の意味・わかりやすい解説

雀踊 (すずめおどり)

民俗舞踊歌舞伎舞踊一種。江戸時代に,祭礼練物(ねりもの)としておこなわれ,初期の歌舞伎でもさかんに踊られ,芝居の5月の曾我祭大踊としてかかせぬものとなっていた。〈雀百まで踊り忘れぬ〉のことわざの見立てで,編笠をかぶり,雀の模様の着物を尻はしょりしたやっこ姿の者が,大勢で雀をおもわせる振りで踊った。富山山口・和歌山県などに盆踊として雀踊があるが,扮装は異なる。
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普及版 字通 「雀踊」の読み・字形・画数・意味

【雀踊】じやくよう

雀躍

字通「雀」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の雀踊の言及

【ええじゃないか】より

…1867年(慶応3)8月から翌年4月ころにかけ,伊勢神宮の神符等が降下したということを契機に,畿内・東海地区を中心におこった狂乱的な民衆運動。名称は民衆が踊りながら唱えた文句に〈ええじゃないか〉〈よいじゃないか〉〈いいじゃないか〉等の語があったためであるが,慶応当時はお下り(駿河,近江),御札降り(遠江),おかげ(伊勢,河内),おかげ騒動(伊勢),おかげ祭(信濃),大踊(阿波,備前),雀踊(淡路),チョイトサ祭(信濃),ヤッチョロ祭(信濃)などと呼ばれることが多かった。学術用語として〈ええじゃないか〉が学界に定着したのは1931年以後のことである。…

※「雀踊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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