集団的思考(読み)しゅうだんてきしこう(英語表記)group thinking

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

特定の課題,問題を解決するため,集団が全成員の集団討議を通じて,成員相互の見解,意見を調整する社会過程。このような集団的思考を利用するものとして,教育,集団活動,ブレーンストーミング,集団心理療法における集団学習,集団指導などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

集団メンバーがある問題について相互に意見やアイデアや情報を出し合って討議を行い、集団としての見解を集約する過程をいう。集団的思考の効用は、新しいアイデアの創出は個人的思考では限界があり、異なる意見をぶつけ合う過程で可能になるという点にある。それと同時に、個々人にとっては集団的思考過程に参加することは、学習の過程であり、自己発現や自己啓発の過程となる。以上のことが可能になるためには、各メンバーが自由に発言できる条件が保証されなければならない。そうしたもとでの自由な発言に対して、発言者は集団に対する責任を自覚し、集団の発展に対する貢献意識を高めることになる。集団的思考過程は合意形成過程として、自由な討議過程が保証されなければならない。そのとき、個人と集団との一体化が進み、個人は自発的に集団に貢献することによって、自己の発展をも遂げうるのである。

[佐藤慶幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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