日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブレーン・ストーミング」の意味・わかりやすい解説
ブレーン・ストーミング
ぶれーんすとーみんぐ
brain storming
本来ブレーン・ストームとは、突然の一時的な精神的錯乱ないし発作の意味であるが、アメリカの創造性開発の研究者オズボーンは、1939年に広告会社で妙案を出す集団的思考技術として試みた方法を、ブレーン・ストーミングと命名した。この手法は、5~10名ぐらいのメンバーからなるグループに40分から60分間特定の課題について、次のような規則に従って自由にアイデアを出し合い、話し合いをさせるものである。その規則は、〔1〕出されたアイデアについてよしあしの批判をしない、〔2〕アイデアは自由奔放であるほどよい、〔3〕できるだけ多くのアイデアを出す、〔4〕他人のアイデアを改良したり、二つのアイデアを組み合わせたりすることも考える、などである。ブレーン・ストーミング終了後には、出されたアイデアの審査が行われ、有望なものが採択されるが、アイデアの評価と総合の段階が重視されてきている。
[辻 正三]