晩秋に道路や町中の家の軒下などをふわーと静かに飛ぶ白い小虫の北国での方言。雪のようだとも,この虫が飛ぶとやがて雪になるともいい伝えられている。東京では〈オオワタ〉とか〈シーラッコ〉と呼び,京都では〈白子屋お駒はん〉,大和その他で〈シロコババ〉,伊勢で〈オナツコジョロ〉,伊豆で〈シロバンバ〉,水戸で〈オユキコジョロ〉などの方言で呼ばれ,子どもたちがこの虫を追いかけて遊んだ。アブラムシ類の中でとくにワタアブラ亜科の仲間には白蠟物質を分泌する腺が多数あって,多く分泌されると体全体が白い綿で包まれたようになる種類の総称で,主としてワタアブラ属Eriosoma,ハマキアブラ属Prociphilus,ヨスジワタアブラ属Tetraneura,ゴバイシアブラ属Schlechtendaliaなどが,秋の寄主植物を離れて冬寄主へ移る移住飛翔(ひしよう)の際に目だちやすいので,江戸時代以降子どもの遊びの対象となったが,これを追って遊ぶことはしだいに忘れられていくようである。
執筆者:長谷川 仁
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…夏の世代が造林のために植栽されたトドマツの苗木に寄生して,被害を出すことがある。 ワタムシの仲間はいずれもその名のように綿状の分泌物を体にまとうので,晩秋の移住のために緩やかに飛ぶ有翅虫は,北国では冬の訪れを告げる風物詩として知られ,ユキムシ(雪虫)と呼ばれる。オオワタ,シロバンバの俗称もある。…
※「雪虫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...
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