デジタル大辞泉 「電気感受率」の意味・読み・例文・類語 でんき‐かんじゅりつ【電気感受率】 誘電体が電界の作用を受けて誘電分極を生じたときの、双極子モーメントと電界の強さの比。電界をE、誘電体の単位体積当たりの双極子モーメントをPとすると、ガウス単位系で、P=χEと表され、比例係数χを電気感受率という。等方性の誘電体の場合、定数となる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「電気感受率」の意味・わかりやすい解説 電気感受率 (でんきかんじゅりつ)electric susceptibility 絶縁体を電場の中におくと,正電荷と負電荷は相対的に変位して電気分極Pを生ずる。通常の絶縁体では,Pは誘電体内の電場Eに比例し,P=ε0χEと表される。このとき,比例定数χを電気感受率,または帯電率という(ε0は真空の誘電率)。電気感受率は物質が与えられれば定まる量であり,一定の大きさの電場を与えたとき,χの値の大きい誘電体ほど大きく分極する。電気感受率と比誘電率εの間にはε=1+χの関係がある。→電気分極執筆者:中村 輝太郎 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電気感受率」の意味・わかりやすい解説 電気感受率でんきかんじゅりつelectric susceptibility 物質の電気的性質,すなわち分極の難易の程度を示す基本的な量で,誘電分極率または単に分極率ともいう。 SI 単位で誘電分極 P と電場 E との関係式 P=ε0χeE ( ε0 は真空の誘電率) の χe をさす。等方性物質ではスカラー量で,普通電場が小さいときは定数であるが,異方性物質では P と E の方向が一致しないのでテンソル量となる。 P=χeE と書くこともある。 χe の単位は前者では無次元,後者では ε0 と同じF/m (Fはファラド) である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by