コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

非接触充電 ひせっしょくじゅうでん

3件 の用語解説(非接触充電の意味・用語解説を検索)

知恵蔵2015の解説

非接触充電

携帯電話やスマートフォン、デジタルカメラ等を専用の装置の上に置いたり、近づけたりするだけで充電できる技術。無接点充電ワイヤレス充電とも呼ばれる
電源コネクタ抜き差しする必要がなく手軽で、見た目がきれいになるばかりか、水分やゴミ、ホコリによる接触不良や漏電を防ぐことができる。
電動歯ブラシコードレス電話機などの製品で既に利用されている非接触充電の技術は、電磁誘導方式と呼ばれるもので、この方式は送電側と受電側を近づけないと伝送効率を高めることができず、また、機器ごとに専用の充電器が必要になる。しかし、昨今では共鳴磁気誘導方式などと呼ばれる共鳴方式の技術が注目されており、この方式なら、1つの充電台に自由な配置で複数の機器を置いても充電ができる。つまり、従来の電磁誘導方式と違って、機器と充電器が特定されないだけでなく、決まった配置や設定で充電する必要がない。
非接触充電にはいくつかの技術があり、普及には互換性や標準化が問題となる。2008年には非接触充電の標準規格「Qi(チー)」の策定と普及を目的とする国際標準規格団体WPC(Wireless Power Consortium)が設立された。現在パナソニック三洋電機など世界60社以上の企業が加盟しており、Qi規格に準拠する機器であれば、メーカーや製品ジャンルが異なっていても1つの充電器で気軽に充電することができるようになる。
三洋電機はQi規格準拠の携帯電話とスマートフォン向けの製品開発に注力しており、また、10年10月に開催されたIT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2010」では、NTTドコモがQi仕様のワイヤレス充電携帯電話を参考出展している。今後このような標準規格の充電器がホテルカフェ等に設置されれば、外出先でも気軽に充電できるようになるため、期待したい技術の一つと言える。

(横田一輝  ICTディレクター / 2011年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

ひせっしょく‐じゅうでん【非接触充電】

contactless charging》電源から充電池へ金属接点や専用ケーブルなどを介さずに電力を供給すること。二つのコイルの一方に電流を流して磁力を発生させ、もう一方のコイルに電流が流れる電磁誘導方式、コイルとコンデンサー組み合わせ共振回路を利用する磁界共鳴方式、電波を電力に変換する電波受信方式、といった非接触電力伝送技術が用いられる。携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラをはじめとするデジタル家電の分野で実用化が進められている。無接点充電。ワイヤレス充電。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

非接触充電
ひせっしょくじゅうでん

電気器具で使われている充電式の電池に対し、充電に使う金属の接点部分に充電器やアダプター直接接続することなく電力を供給すること。充電式電池を内蔵した電気器具を専用の装置に置いたり、近づけたりすることで充電することができる。非接触給電、無接点充電(給電)、ワイヤレス充電(給電)などともいう。金属の接点部分が外側に露出していないため、水にぬれやすい場所でも漏電の心配がなく安全に利用でき、ごみやほこりによる接触不良も防ぐことができる。電動歯ブラシやコードレス電話などの一部の電気器具で以前から使われてきた。非接触充電のおもな技術には、電流の大きさや送電側と受電側の距離などの違いから3種類の方式がある。(1)電磁誘導方式。10センチメートル程度までの近距離間で、およそ数ワット~50キロワットの電力を高い伝送効率で充電できる。ただし、送電と受電側の機器の位置や向きに制約を受けるデメリットがある。電動歯ブラシなどに用いられているもので、小型の機器の充電に適している。(2)磁気共鳴方式。数メートル程度の離れた比較的長い間隔で、数キロワット程度の充電をすることができる。間隔が大きくなると伝送効率は徐々に低くなるものの、送電側と受電側の間隔や位置、充電できる個数などの面で融通がきくので、小型の電子機器から電気自動車まで幅広い分野で実用化が期待されている技術である。(3)マイクロ波方式。数ギガワットといった大きな電力を数万キロメートル先まで伝送することができる。将来の人工衛星を使った宇宙太陽光発電に用いられる技術と目されている。
 電子機器の非接触充電に関する国際標準化団体ワイヤレスパワーコンソーシアムWireless Power Consortium(WPC)は、電磁誘導方式をもとにした非接触充電の世界初の国際標準規格Qi(チー)を、2010年7月に策定した。これは、携帯電話やスマートフォン、デジタルカメラといった、小型の電子機器用の低電力向け規格である。送信電力は最大5ワットで、受電する機器を固定位置に置くタイプと、送電パッドなどの上であれば自由な位置に置けるタイプの2種類に大別される。電磁誘導方式では受電する機器を置く位置や向きに制約を受けるが、このデメリットを解決するため、送電側のパッド内部に複数のコイルを敷き詰めるといった仕組みの改良が標準化にあたって盛り込まれている。2011年(平成23)にNTTドコモが携帯電話やスマートフォン用に採用した「おくだけ充電」は、Qi規格に準拠した非接触充電である。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

非接触充電の関連キーワードデジカメコンパクトデジタルカメラスマートホンデジタル携帯電話デジタル万引きスマホアイフォーンスマフォン

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

非接触充電の関連情報