六訂版 家庭医学大全科 「非特異性外陰炎」の解説
非特異性外陰炎
ひとくいせいがいいんえん
Non-specific vaginitis
(女性の病気と妊娠・出産)
どんな病気か
カンジダ、ヘルペス、クラミジアなどの特殊な
感染性外陰炎の原因としては、ブドウ球菌や
非感染性外陰炎の原因としては、
非感染性外陰炎は二次感染が起こるために、感染性外陰炎との区別がはっきりしないこともあります。また、腟内の正常細菌
症状の現れ方
尿や便などによる刺激や、アレルギー性接触皮膚炎(せっしょくひふえん)では、接触部位に一致して
細菌による二次感染を併発すると、
検査と診断
非感染性の場合、外陰炎症状があり、感染性のものが除外された場合にこの病気と診断されます。
原因は問診と局所所見により推定されます。感染性の場合、細菌培養を行い、起炎菌を特定します。
治療の方法
非感染性の場合、治療は原因を除去することです。局所の清潔を保ち、石鹸などの刺激を避けて、温水で1日に2~3回洗浄します。下着は木綿製品を用います。局所には、副腎皮質ステロイド薬や抗ヒスタミン薬の軟膏を塗ります。
感染性の場合、抗生剤を含んだ軟膏の塗布や、抗生剤の内服、腟剤の併用も行います。
病気に気づいたらどうする
前記の症状が現れたら、産婦人科を受診してください。症状や感染の増悪を防ぐために、かゆくてもかかないことが大切です。
藤原 敏博
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報