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養液栽培 ようえきさいばい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

養液栽培
ようえきさいばい

土の上ではなく,肥料分を溶かした養液を使用する栽培方法。植物を支える栽培地の違いで,レキ耕,砂耕,水耕,ロックウール耕などがある。日本では水耕を主流としてカイワレダイコン,トマトなどが栽培されている。土壌栽培と違って雑草害や連作障害を防ぐことができるうえ,自動化,機械化しやすいため徐々に広がっているが,養液の肥料分布濃度,酸素濃度,水素イオン濃度などの配分,病気発生などの際の養液管理がむずかしく,資材や装置などの設備コストが高いのが普及上の難点となっている。

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デジタル大辞泉の解説

ようえき‐さいばい〔ヤウエキ‐〕【養液栽培】

水耕栽培

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百科事典マイペディアの解説

養液栽培【ようえきさいばい】

適当な支持体を用いて,土を使わずに培養液で作物を栽培する方法。連作障害を回避でき,また灌水や施肥といった管理作業の労力を軽減することができる。施設・設備の建設費や維持費が問題であったが,1980年代に簡易方式としてロックウール耕とNFT(Nutrient Film Technique)が導入され,全国的に普及しつつある。
→関連項目水耕法礫耕法

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大辞林 第三版の解説

ようえきさいばい【養液栽培】

土を使わずに液肥で栽培すること。気温・湿度・照明などを調節できるので周年栽培が可能。石油・電気などのエネルギーを大量に消費する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

養液栽培
ようえきさいばい

普通、植物を栽培するときには、土の力を借りて養水分を吸収させるが、水耕栽培のように無土壌栽培するものは、養水分の補給はすべて人工的に調整された培養液で行われる。これを養液栽培といい、水耕栽培の一種である。養液栽培には次のような形式がある。(1)培養液を根に吹き付ける方式の噴霧耕、(2)培養液をベッド内に貯留し、還流させながら酸素補給する水耕(水気耕)、(3)礫(れき)(小石)や燻炭(くんたん)(もみ殻を焼いて炭化させたもの)、ウレタンなどを用いて根を固定させる固形培地耕などである。
 養液栽培の実用化は、1929年アメリカ、カリフォルニア農業試験場のゲーリケWilliam F. Gerickeらによって始められ、わが国では1946年(昭和21)東京・調布市で駐留軍によって水耕栽培が行われた。実用施設として一般に普及するのは、1960年農林省園芸試験場(静岡県清水(しみず)市興津(おきつ)、現静岡市清水区興津)で山崎肯哉(こうや)、堀裕(ひろし)の指導の下に礫耕栽培による生産技術が確立されてからである。これらの技術やシステムを基礎に各種の形式の養液栽培装置が考案されてきている。[堀 保男]

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世界大百科事典内の養液栽培の言及

【水耕】より

…植物が正常に生育するために必要な元素を含む水を与え,土壌を用いないで植物を栽培する方法。無土壌栽培soilless culture,養液栽培solution culture,ハイドロポニックスともいう。クロッカスやヒアシンスなど球根植物では,球根自体に養分があるので水だけで栽培でき,この場合は水栽培という。…

※「養液栽培」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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