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デジタル大辞泉
「鰓脚類」の意味・読み・例文・類語
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鰓脚類
さいきゃくるい
branchiopod
鰓脚綱 Branchiopodaとしてまとめられる甲殻類の総称。サルソストラカ亜綱 Sarsostracaと葉脚亜綱 Phyllopodaに分けられる。現生の甲殻類のなかで原始的な体制をもつ一群で,約 1200種が知られている。海産はごく少数で,ほとんどが淡水の比較的浅い水域にすむ。基本的な共通体制は,二叉型の扁平な付属肢をもち,その外枝が鰓となって呼吸に役立っていることである。サルソストラカ亜綱は無甲目 Anostracaからなり,葉脚亜綱は背甲目 Notostraca,双殻目 Diplostracaに分けられる。無甲目はホウネンエビに代表されるように甲をもたず,体は細長い円筒形である。背甲目ではカブトエビにみられるように体の前半部が背甲で覆われている。双殻目はカイエビやミジンコの類で,左右 2枚の二枚貝状の甲に包まれている。ミジンコ類は魚類の天然餌料として重要である。(→節足動物)
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さいきゃくるい【鰓脚類】
薄い分枝した葉状の遊泳脚をもつ原始的な小型甲殻類で,鰓脚亜綱Branchiopodaに属するものの総称。おもに淡水産であるが,少数の海産の種類も含む。胴節に形態的分化がほとんど見られないことなどから,現生の甲殻類のうちではカシラエビ類に次いで原始的であると考えられている。葉状の遊泳脚にはえらを備え,同時に呼吸器としての役割も果たしている。背甲は無甲類を除き発達している。通常ノープリウス眼のほかに複眼をもち,複眼は有柄か,または皮下に埋もれている。
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