鳴渡る(読み)ナリワタル

デジタル大辞泉 「鳴渡る」の意味・読み・例文・類語

なり‐わた・る【鳴(り)渡る】

[動ラ五(四)]
音があたり一面に響きわたる。「号砲が―・る」
名が広く世に知れわたる。評判になる。「名声が―・る」
[類語]響く鳴る鳴り響く通る伝わるとどろ高鳴るどよむどよめくうな響き渡る聞こえる

なき‐わた・る【鳴(き)渡る】

[動ラ五(四)]鳥などが鳴きながら飛んでゆく。「雁が―・る」
「暁の潮満ち来れば葦辺にはたづ―・る」〈・三六二七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鳴渡る」の意味・読み・例文・類語

なり‐わた・る【鳴渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 音があたり一面に鳴り響く。
    1. [初出の実例]「雷(いかづち)東西に鳴度(ナリワタッ)て、只今落懸るかとぞ聞へける」(出典太平記(14C後)二三)
  3. 広く評判になる。名声がきこえわたる。
    1. [初出の実例]「誠に是れぞ世界に鳴(ナ)り渡(ワタ)りたる米国の大長者ぶんせいむ」(出典:露団々(1889)〈幸田露伴〉二〇)

なき‐わた・る【鳴渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 鳥が鳴きながら飛んでいく。
    1. [初出の実例]「暁(あかとき)の 潮満ち来れば 葦辺には 鶴(たづ)奈伎和多流(ナキワタル)」(出典:万葉集(8C後)一五・三六二七)

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