デジタル大辞泉
「響く」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ひび・く【響】
- 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
- ① 大きな、また、高い音・声が広がり伝わる。とどろきわたる。鳴りわたる。
- [初出の実例]「大きに梵り響(ヒヒキ)震ふ雷と音とのごとし」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)五)
- ② 音・声が物にぶつかり、はね返ってくる。また、震動が伝わっていく。反響する。こだまする。
- [初出の実例]「湾水、響きそそひで夜の夢を洗ふ」(出典:海道記(1223頃)鎌倉遊覧)
- 「勧請の句をはたと打上給たりければ、三十三間をひびき廻くり」(出典:延慶本平家(1309‐10)一本)
- ③ 音が長く尾を引く。余韻を生ずる。
- [初出の実例]「夜深きあしたの鐘の音かすかにひびく」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)
- ④ 世に広く聞こえわたる。評判が高くなる。
- [初出の実例]「よからぬ、世の騒ぎに、かるがるしき御名さへひびきて、やみにしよ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
- ⑤ 大騒ぎする。騒ぎたてる。
- [初出の実例]「一京ひびきつづきて、いとききにくきまでののしりて」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
- ⑥ 心に感ずる。また、感覚に訴える。ある意味や感情がききとれる。
- [初出の実例]「結ぶより早歯にひひく泉かな〈芭蕉〉」(出典:俳諧・都曲(1690)上)
- 「自分達には変に響(ヒビ)く言葉を使って」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉友達)
- ⑦ 関係が及ぶ。他へ影響する。
- [初出の実例]「条約に響候義を、其地にて直に決着可致筋無之候間」(出典:幕末御触書集成‐一〇一・安政三年(1856)八月八日)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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