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黒鍬 クロクワ

デジタル大辞泉の解説

くろ‐くわ〔‐くは〕【黒×鍬】

戦国時代、築城・開墾・道普請などに従事した者。黒鍬者。
江戸時代、江戸城内の城番・作事・防火・掃除などに従事した者。
江戸時代、主として川普請や新田開発などの工事に従事した者。
久六鍬(きゅうろくぐわ)

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百科事典マイペディアの解説

黒鍬【くろくわ】

黒鍬者ともいう。戦国時代では築城,道路工事などに従事する軽輩。戦死者の収容にも当たった。江戸時代では作事(さくじ)奉行配下にあり,江戸城警備,作事,防火などに任じた。

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世界大百科事典 第2版の解説

くろくわ【黒鍬】

戦国時代に城や道の普請,陣中雑役にあたった軽輩。また江戸幕府の職制の一つ。黒鍬者また黒鍬之者あるいは黒鍬同心ともいう。城内の掃除や荷物の運搬などの雑役に従事し,身分はきわめて軽く,勤仕して数年を経なければ名字を許されなかった。定員470人(役高12俵一人扶持,御目見以下,譜代席),これを3組に分かち,各組に頭1人(役高100俵持扶持,御目見以下,上下役,目付支配,御台所前廊下詰,譜代席),組頭2人(役高なし)があった。

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大辞林 第三版の解説

くろくわ【黒鍬】

戦国時代、築城や道路づくりなどに従った人夫。
江戸時代、江戸城内の警備や掃除、荷物の運搬などに従った者。黒鍬者。
久六鍬きゆうろくぐわ 」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黒鍬
くろくわ

黒鍬之者または黒鍬者ともいう。戦国時代には、築城、道づくり、武器・兵糧米の運搬、敵陣の破壊や死体の収容などに従う軽輩をいう。江戸時代には作事奉行(さくじぶぎょう)の支配に属し、組、組頭(くみがしら)の編成で江戸城の警備、防火、土木工事にあたり、城内の掃除や草取り、荷物運搬の雑用に働いた。身分は、脇差(わきざし)だけは許された中間(ちゅうげん)、小者(こもの)と同列であり、当初は苗字(みょうじ)は許されなかった。食禄(しょくろく)12俵一人扶持(ぶち)、頭(かしら)は100俵。1731年(享保16)には人数430人。なお、これとは別に江戸後期に農村でも農民の階層分化の進行に伴い貧農のなかから出稼ぎにより、田畑の耕作、堤防・道路工事に従う者がいたが、これらの日雇労務者や出先で定住する者を黒鍬と称していた。[村上 直]

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世界大百科事典内の黒鍬の言及

【くわ(鍬)】より

…耕刃が柄に鋭角状にとりつけられた人力農具で,柄を手でにぎり,耕刃を地面に強くあるいは軽くうちつけて使用する。すき(犂),掘棒とならぶ代表的な耕具で,くわを主要耕具とするくわ農耕地帯は熱帯にあり,バナナやタロイモの分布範囲とほぼ対応しているが,そのうちメラネシア,ポリネシアでは掘棒と,また南~東南アジアではすきと併存している。温帯のすき農耕地帯でも補助農具として広く使用されている。大航海時代以前の南北アメリカではすきがなく,くわ農耕が温帯まで広がり,熱帯では掘棒と併存していた。…

※「黒鍬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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