水石鹸(読み)ミズセッケン

デジタル大辞泉 「水石鹸」の意味・読み・例文・類語

みず‐せっけん〔みづセキケン〕【水石×鹸】

液状石鹸カリ石鹸の約15パーセント溶液が代表的。

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精選版 日本国語大辞典 「水石鹸」の意味・読み・例文・類語

みず‐せっけんみづセキケン【水石鹸】

  1. 〘 名詞 〙 石鹸の水溶液。カリ石鹸のおよそ一五パーセント溶液が代表的。炭酸カリウムアルコール砂糖などを加え透明度をよくし、染料香料殺菌剤なども加えられる。ひげそり、公衆手洗いなどに用いられている。
    1. [初出の実例]「アミノ酸醤油と、水石鹸でこの頃巨万の富を積んだらしい」(出典:元帥(1950)〈檀一雄〉二〇)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水石鹸」の意味・わかりやすい解説

水せっけん
みずせっけん
liquid soap

本来は、公衆手洗所のせっけんとして製造されたもので、やし油主体として、これにオレイン酸を加え、水酸化カリウムによってけん化したものである。透明性を増すためにエタノールエチルアルコール)あるいはグリセリンが加えられることがある。通常は色素で薄緑色に着色し香料を加える。最近では水せっけん以外に、シャンプーや台所洗剤として液状のものが用いられるようになった。シャンプーは硫酸ドデシルナトリウムのトリエタノールアミン塩などを主成分とし、きめの細かい泡をつくるようなくふうがしてある。台所用洗剤は陰イオン界面活性剤を主成分とし、溶解度を高くするための助剤としてトルエンスルホン酸やキシレンスルホン酸塩が加えられ、さらに手荒れ防止剤として長鎖アミンオキシドが加えられる。欧米ではヘビーデューティー(重質)洗剤の一部が液状で市販されているが、日本ではまだ市販されていない。

[早野茂夫]

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