麗々亭 柳橋(3代目)(読み)レイレイテイ リュウキョウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「麗々亭 柳橋(3代目)」の解説

麗々亭 柳橋(3代目)
レイレイテイ リュウキョウ


職業
落語家

本名
斉藤 文吉

別名
前名=滝川 鯉之助,昔々亭 桃流,麗々亭 鯉橋,後名=麗々亭 柳叟,春錦亭 柳桜

生年月日
文政9年 3月24日

出生地
江戸・京橋(東京都 中央区)

経歴
天保12年(1841年)16歳の時初代滝川鯉かんに入門し鯉之助を名乗る。その後2代目麗々亭柳橋の門に転じ昔々亭桃流と改名。さらに麗々亭鯉橋を経て、嘉永4年(1851年)3代目柳橋を襲名明治8年落語睦連頭取。11年柳橋の名を長男亀吉に譲り、自らは麗々亭柳叟と改名、さらに16年頃春錦亭柳桜となる。人情噺音曲噺を得意とし、特に女の演出に秀でていた。十八番の演目に「四谷怪談」「白子屋政説」「九州吹戻し」「天一坊」などがある。

没年月日
明治27年 6月8日 (1894年)

家族
長男=麗々亭 柳橋(4代目),二男=桃川 如燕(2代目)(講談師),三男=麗々亭 柳橋(5代目)


麗々亭 柳橋(4代目)
レイレイテイ リュウキョウ


職業
落語家

本名
斉藤 亀吉

別名
前名=麗々亭 小柳

生年月日
万延1年 9月15日

出生地
江戸(東京都)

経歴
3代目柳橋の長男。明治6年14歳で小柳を名乗り高座に上がる。11年19歳で父の名を継ぎ日本橋木原店の席で道具入りの人情噺で人気を得る。のち父の得意とした「四谷怪談」「九州吹戻し」などでも好評を得た。また寄席の高座の座り踊りが巧みであった。28年柳派内紛で一時三遊派に加わったが、32年柳派に戻り頭取となる。

没年月日
明治33年 8月21日 (1900年)

家族
父=麗々亭 柳橋(3代目),弟=桃川 如燕(2代目)(講談師),麗々亭 柳橋(5代目)


麗々亭 柳橋(5代目)
レイレイテイ リュウキョウ


職業
落語家

本名
斉藤 久吉

別名
前名=麗々亭 小柳,麗々亭 小柳橋,春錦亭 柳桜(2代目)

生年月日
明治4年 4月19日

出生地
東京

経歴
3代目柳橋の三男。12、3歳の頃小柳を名乗り高座に上がる。昭和32年小柳橋、37年2代目春錦亭柳桜を経て、44年5代目柳橋を襲名。双ツ面や座り踊りを得意とした。

没年月日
大正12年 9月1日 (1923年)

家族
父=麗々亭 柳橋(3代目),兄=麗々亭 柳橋(4代目),桃川 如燕(2代目)(講談師)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「麗々亭 柳橋(3代目)」の解説

麗々亭 柳橋(5代目)
レイレイテイ リュウキョウ

明治・大正期の落語家



生年
明治4年4月19日(1871年)

没年
大正12(1923)年9月1日

出生地
東京

本名
斎藤 久吉

別名
前名=麗々亭 小柳,麗々亭 小柳橋,春錦亭 柳桜(2代目)

経歴
3代目柳橋の三男。12、3歳の頃小柳を名のり高座に上がる。昭和32年小柳橋、37年2代目春錦亭柳桜を経て、44年5代目柳橋を襲名。双ツ面や座り踊りを得意とした。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「麗々亭 柳橋(3代目)」の解説

麗々亭柳橋(3代) れいれいてい-りゅうきょう

1826-1894 幕末-明治時代の落語家。
文政9年3月24日生まれ。初代滝川鯉(り)かん,2代麗々亭柳橋にまなび,嘉永(かえい)4年3代をつぐ。音曲噺(おんぎょくばなし),人情噺にすぐれ「四谷怪談」を得意とした。後年麗々亭柳叟(りゅうそう),春錦亭柳桜を名のった。明治27年6月8日死去。69歳。江戸出身。本名は斎藤文吉。前名は滝川鯉之助,昔々亭(せきせきてい)桃流,麗々亭鯉橋。

麗々亭柳橋(初代) れいれいてい-りゅうきょう

?-1840 江戸時代後期の落語家。
初代船遊亭扇橋の門人。はじめ扇蝶を名のり,一時柳好と称したのち柳橋と改称。人情噺(ばなし),音曲(おんぎょく)噺を得意とした。柳派の祖といわれる。天保(てんぽう)11年4月21日死去。姓は久世。俳名は亀好。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「麗々亭 柳橋(3代目)」の意味・わかりやすい解説

麗々亭柳橋
れいれいていりゅうきょう

春風亭柳橋

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の麗々亭 柳橋(3代目)の言及

【人情噺】より

…上方落語《油屋与兵衛》としても伝わるその続物の人情噺は,人物描写その他に高度の話術を必要とするために,明治時代までは,その巧拙が落語家の一つの評価基準となっていた。人情噺の名手としては,みずから〈人情噺の祖〉と称していた柳派の開祖初代麗々亭柳橋(れいれいていりゆうきよう)(?‐1840),初代春風亭柳枝(りゆうし),初代談洲楼燕枝(だんしゆうろうえんし)などが有名だが,自作自演の多くの人情噺を持つ三遊亭円朝が最高の名人だった。なお,近年では,5代古今亭志ん生,6代三遊亭円生,林家彦六などが代表的演者だったが,彼ら亡きあとは,5代三遊亭円楽がこの分野に意欲を示している。…

※「麗々亭 柳橋(3代目)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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