CPM(広告)(読み)しーぴーえむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「CPM(広告)」の意味・わかりやすい解説

CPM(広告)
しーぴーえむ

コスト・パー・ミルcost per millの略。広告の訴求対象者1000人当りあるいは1000世帯当りに到達するのに必要とされる費用。ミルは1000の意。CPT(コスト・パー・サウザンドcost per thousand)ともいう。これは、特定媒体を選択する際に、複数の各種媒体の価値を経費効率的に比較する場合や、広告活動の効果を判定するため、同種媒体間の経費効率を示す一指標として使われる。その計算方式
  CPM(T)=(広告料金/到達人数)×1000
である。元来、CPMは、印刷媒体の量的評価基準であるミルライン・レートmilline rate(1行の100万部当りの広告料率)に端を発しており、その変形として、ピュアライン・レートpureline rate、モアライン・レートmoreline rate、ビジライン・レートvisiline rateなどがある。最近、この経費効率的評価指標を不十分として、これに質的価値(心理的効果)を加味する方式や、マーケティング政策との関連から、潜在購買者層、商品使用者層など広告目的に対応する限定された対象者だけを基準にする方式など、各種の試みが考案されつつある。

[島守光雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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