ILS(読み)アイエルエス(英語表記)instrument landing system

デジタル大辞泉 「ILS」の意味・読み・例文・類語

アイ‐エル‐エス【ILS】[instrument landing system]

instrument landing system》⇒計器着陸装置

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知恵蔵 「ILS」の解説

ILS

滑走路の中心線の方向を示す電波(ローカライザー)、着陸進入してくる角度(一般に3度)を示す電波(グライド・パス)、接地予定地点から距離情報を知らせる電波(マーカー)の3種類の電波を地上から発信し、それを受信しながら計器飛行で進入、雲の下に出た時点で滑走路を視認して着陸する。地上の電波誘導設備の精度、航空機の装備システムの能力によって、着陸が許可される気象条件は、カテゴリーI、II、IIIに分類されている。Iでは雲底600m以上、視程800m以上、IIでは雲底300m以上、視程400m以上が必要。IIIは視界が全くない状況となる。

(鳥養鶴雄 元日本航空機開発協会常務理事 技術士(航空機部門) / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「ILS」の意味・わかりやすい解説

ILS (アイエルエス)

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百科事典マイペディア 「ILS」の意味・わかりやすい解説

ILS【アイエルエス】

計器着陸装置

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世界大百科事典(旧版)内のILSの言及

【計器着陸装置】より

…頭文字をとってILSと略称される。電波を利用した航空機の着陸誘導システム。…

【航空保安無線施設】より

…しかし,NDBは空電の影響を受けやすく,また悪天候の場合には指度が不正確になるという欠点があり,さらに性能のよいVORが開発されるとともに,現在では,この360度全方位を識別できるVORと距離を自動的に計測できる距離測定装置(DME)が航空路の主要施設となっている。また悪天候や夜間の着陸誘導装置についても,第2次大戦中にアメリカでGCAが開発されたのをはじめ,より確実な計器着陸装置(ILS)の実用化など電波の利用が進み,さらに航空交通管制システムにも種々のレーダーが導入され,航空保安施設の中で電波を利用した施設の比重は増大している。
[種類]
 航空保安無線施設は機能面から,(1)飛行中の航空機の自機の位置の測定ならびに針路決定を援助する施設(無線航行援助施設),(2)航空機が計器飛行によって進入ならびに着陸をする際に滑走路へ精密誘導をする施設,(3)航空交通管制に必要な情報の把握および機上のパイロットへ情報を提供する施設,(4)空地間の無線通信を行うための施設の四つに分類することができる。…

※「ILS」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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