デジタル大辞泉
「MR」の意味・読み・例文・類語
エム‐アール【MR】[midship engine rear drive]
エム‐アール【MR】[mitral regurgitation]
エム‐アール【MR】[mixed reality]
エム‐アール【MR】[magnetoresistance]
エム‐アール【MR】[medical representative]
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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知恵蔵
「MR」の解説
MR
現実世界にCG技術を用いた仮想世界を取り込み、現実世界と仮想世界を融合させた、複合世界を作る技術。室内などの現実の風景上に、コンピュータで作成した3D映像を重ねて表示させ、それらの映像を操作できる点などが大きな特徴で、複合現実とも呼ばれる。
類似の技術としては、VRやARが広く知れ渡っている。VR(Virtual Reality:仮想現実)は、仮想世界を現実世界のように体感できる技術であり、VRを体験するためには、Oculus RiftやHTC Viveに代表されるヘッドマウントディスプレイと呼ばれるデバイスが必要となる。AR(Augmented Reality:拡張現実)は、現実世界に仮想世界を重ねる技術であり、ARを取り入れたものとしては、現実世界にアニメのキャラクターが登場する、スマートフォンゲームアプリの「ポケモンGO」や、自撮りした顔写真に、動物の耳や鼻などを重ねて表示するカメラアプリ「スノー SNOW」などが有名だ。
MRは、VRとARの両方の特徴を備えている。代表的なMR技術としては、Microsoft社の「Hololens」が挙げられる。Holorensは、VRのヘッドマウントディスプレイのように、頭に装着するワイヤレスタイプのデバイスで、Holorensを装着すると、目に見える現実世界に、ホログラムと呼ばれる映像が現れる。ホログラムは、3Dの映像を記録するホログラフィ技術によるものだが、ARのようにただ現実世界に映像が表示されるだけではない。MRがARと大きく異なるのは、装着者の手の動きや声でHololensを操作すれば、目の前の映像を変化させることもできる点だ。MRなら、ARのように単に映像を見るだけでなく、Hololensを装着した友人や仕事仲間とホログラムを共有し、3Dの具体的な映像を作り上げるといったコラボレーションも可能だ。Microsoft社は、MRを車や建造物のデザインやプロトタイプ作成に利用したり、教育現場では、宇宙空間の学習や、人体の仕組みを学ぶなどの様々な学習ツールとして提案している。なお、Hololensの価格は、30万円以上と高価だが、Microsoft社は、MRを推進すべく、「Windows Mixed Reality」というプラットフォームを立ち上げ、自社以外の様々なメーカーから5万円前後の価格帯でのMRデバイスを発売させた他、Windows10パソコンで、これらのMRデバイスが利用できるよう、2016年10月17日より、Windows10の大型アップデートとなる「Fall Creators Update」をリリースしている。
ちなみに、MR技術では、Microsoft社の他に、Magic Leap社も注目されている。同社は、体育館の床からクジラが飛び出してくる映像などで自社のMRをPRしており、Google社や中国アリババ・グループなどから資金提供を受けている。17年12月には、開発者向けのデバイス「Magic Leap One」が公開されたため、同社の今後の展開が期待される。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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MR(医薬情報担当者)
えむあーる
medical representative
医薬情報担当者のこと。多くは製薬企業に属し、自社の医療用医薬品の情報を医師や薬剤師に提供し、副作用情報も収集、提供する。日本でも100年の歴史があるといわれるこうした営業は、プロパー(propagandist=宣伝者)とよばれていたが、1990年代からMRに変わってきている。プロパー時代は自社製品の売込みが主で、毎日、各病院や診療所を回り、販売促進のために医師のご機嫌取りや接待、サービスに明け暮れた。論文のコピー取りから家族の買い物の手伝いまで、さまざまなサービスを競った、といわれている。当時のプロパーは価格決定を任されていたために過度の割引である「添付販売」も横行、医師が不要な薬を処方する誘引にもなった。
これらに対する批判を受けて日本製薬工業協会は1993年(平成5)に「医薬情報担当者の行動基準」を制定、以後はMRの呼称に一本化した。この行動基準では、金銭や物品の提供を禁止し、MRは医学・薬学知識を習得し、正しい情報を有効性、安全性に偏りなく公平に提供することを求めている。また、1997年からは業界の「MR認定試験制度」を創設、病医院回りのMRはこの有資格者がほとんどである。
MRはプロパーと違い、目的は製品の販売ではなく、薬の情報提供と情報収集とされている。薬の種類は膨大であり、その副作用や適正使用情報はあまりにも多い。医師や薬剤師が正しく薬を扱うには約6万人といわれるMRの活動が不可欠とされている。
[田辺 功]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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MR
mitral regurgitation,僧帽弁閉鎖不全症
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のMRの言及
【仮想現実】より
…この場合,レジストレーションと呼ばれる仮想世界と現実世界の座標合わせ作業を慎重に行う必要がある。また,MRのシステムにおいて,ユーザーの動く範囲はVRに比較してかなり広くなろう。屋外の場合も考えなければならないなど現実世界はそれだけ広いということである。…
※「MR」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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