デジタル大辞泉 「過る」の意味・読み・例文・類語 よぎ・る【▽過る】 [動ラ五(四)]1 前を横切る。通りすぎる。「目の前を黒い影が―・る」「不安が心を―・る」「思い出が一瞬頭を―・る」2 途中で立ち寄る。「―・りおはしましけるよし、ただいまなむ人申すに」〈源・若紫〉3 避ける。よける。「商人旅人も道を―・る」〈浄・手習鑑〉[類語]ちらつく・かする・かすめる・通る・通過する・経由する・経る・通り過ぎる・過ぎる・横切る・通り抜ける 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「過る」の意味・読み・例文・類語 よぎ・る【過】 [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 古くは「よきる」 )① 前を通りすぎる。通過する。通りこす。[初出の実例]「空沢の中の深く険しき処に過(ヨキリ)ぬ」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)九)「降りる駅を間違えたのではないかという不安が私の心をよぎった」(出典:カールスバートにて(1967)〈柏原兵三〉)② 通りすがりに立ち寄る。[初出の実例]「行きて吉備国に至て家に過(ヨきル)」(出典:日本書紀(720)雄略二三年八月(前田本訓))[ 2 ] 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙① さえぎる。[初出の実例]「自国他国の兵共、道を塞ぎ前を要(ヨギッ)て、此(ここ)に待彼(かしこ)に来り討んとす」(出典:太平記(14C後)二一)② よける。避ける。[初出の実例]「商人旅人も道をよぎる」(出典:浄瑠璃・菅原伝授手習鑑(1746)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例