デジタル大辞泉
「糸目」の意味・読み・例文・類語
いと‐め【糸目】
1 細い糸。糸筋。
2 凧の表面につけて揚がりぐあいを調節する糸。
3 器物に細く刻みつけた筋。「糸目模様」
4 物事をつなげるもの。脈絡。「話の糸目をつなぐ」
5 「糸歩」に同じ。
6 柳の枝。また、その芽立ち。
「青柳の―も見えず春ごとに春の錦を誰か織るらむ」〈躬恒集〉
7 江戸時代、甲州金の量目の呼称。1両の64分の1。
8 ゴカイ科の環形動物。浅海の泥中にすむ。体長20~30センチ。体の前部は緑褐色で、中央部は紅色。産卵期は10~12月で、生殖型の個体は、ばち・うきこ・日本パロロなどとよばれる。釣りの餌にする。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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いと‐め【糸目】
- 〘 名詞 〙
- ① 糸のように細い筋。
- [初出の実例]「我が恋はかさかけひきめ塗りこめていとめも見えずなく涙かな」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)五五番)
- ② 糸の筋目。
- [初出の実例]「左の肩の所が少しいたむでぼやけた糸目(イトメ)を見せた〈略〉紋付羽織を被て」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉三)
- ③ あがり具合を調節するために、凧(たこ)の表面につける糸。
- [初出の実例]「ひんな子はしかられながら糸目持」(出典:雑俳・川傍柳(1780‐83)一)
- ④ 柳の枝。また、その芽だち。
- [初出の実例]「青柳のいとめも見えず春ごとに花の錦を誰か織るらむ」(出典:躬恒集(924頃))
- ⑤ 器物に模様としてつけた筋。
- ⑥ 事物をつなぎとめるもの。つないでいる節。脈絡。
- [初出の実例]「吸付てはなれぬ縁の糸目(イトメ)より」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉八)
- ⑦ ( ③から転じて ) 事を運ぶための資金。
- [初出の実例]「羽織を二階まで着てあがり、〈略〉引手茶屋にもたしてかへし、まげてこんやふたりのいとめなり」(出典:洒落本・四十八手後の巻(1818か)外花街)
- ⑧ 中世末期から近世後期にわたって、甲斐国(山梨県)や駿河国(静岡県)などで用いられた金の量目の名称。一両の六四分の一。〔甲斐国志(1804‐18)〕
- ⑨ 着物の合わせ目。胸倉(むなぐら)。
- [初出の実例]「客の糸目をひっつかむ大くぜつ」(出典:雑俳・柳多留‐六五(1814))
- ⑩ 模様染めで、模様を引き立たせるために色と色との境目に引く糸のような細い線。
- ⑪ 機織りで、杼(ひ)から緯(よこいと)を引き出す糸の出口。
- ⑫ 一定重量の繭から繰り糸して得られる生糸量の割合。糸歩(いとぶ)。
- [初出の実例]「米が南京お菜(かず)がヒジキそれで糸目が出るものか」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉後)
- ⑬ 環形動物ゴカイ科の一種。海岸近くの河口の泥地や汽水湖にすむ。ゴカイに似ているが、いっそう細長く、体長約二五センチメートルで、環節数は約三〇〇。体の前方は青緑色、ほかは紅色。海釣り用の釣りえにする。ばち。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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糸目
「金(かね)に糸目はつけない」という使い方もするが、本来は凧(たこ)の表面に付いている数本の糸の結び目のこと。凧の揚がり具合やバランスを調整する。微妙な結び目のポイントを探すのはなかなか難しい。
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
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糸目 (イトメ)
学名:Tylorrhynchus heterochaetus
動物。ゴカイ科の海産動物
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の糸目の言及
【領国貨幣】より
…慶長期(1596‐1615)以後はそのうち松木家だけが金座の役職を命ぜられている。甲州金には一分金・二朱金・一朱金・朱中金(1朱の2分の1)の4種類があり,武田信玄時代の貨幣単位であった糸目(朱中の2分の1)・小糸目(糸目の2分の1)・小糸目中(小糸目の2分の1)は見られない。慶長期における幕府貨幣による幣制統一を反映したものと考えられる。…
※「糸目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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