(読み)カク

デジタル大辞泉 「閣」の意味・読み・例文・類語

かく【閣】[漢字項目]

[音]カク(呉)(漢) [訓]たかどの
学習漢字]6年
御殿・見晴らし台など、高く構えた建物。「金閣高閣仏閣楼閣天守閣
政治を執る所。「台閣内閣
内閣のこと。「閣議閣僚組閣倒閣入閣
[名のり]はる

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精選版 日本国語大辞典 「閣」の意味・読み・例文・類語

かく【閣】

  1. 〘 名詞 〙 たかどの。りっぱな御殿。
    1. [初出の実例]「閣を閉ぢては、只、聴く、朝暮の鼓、楼に上ては空しく、望む往来の船〈白居易〉」(出典:新撰朗詠集(12C前)下)
    2. [その他の文献]〔漢書‐揚雄伝〕

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普及版 字通 「閣」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 14画

[字音] カク
[字訓] たな・たかどの

[説文解字]

[字形] 形声
声符は各(かく)。〔説文〕十二上に「を止むる以なり」という。各に格止、さえぎり止める意がある。門旁の長いくいをいう。また閣(きかく)(たな)の意、宮閣・楼閣・閣道などの意に用いる。

[訓義]
1. 門の両旁にあって扉をおさえるくい。とめる。
2. 閣。木をわたして上にものをのせる。たな、おきだな、ぜんだな、くりや。
3. 木を組みあげた高い建物、たかどの、ごてん。
4. 建物をつなぐ高い廊下、わたどの、かけはし。
5. 品物をならべて売る店。
6. 擱と通じ、おく、さしおく、やめる。

[古辞書の訓]
名義抄〕閣 サシオク・サシハサム・ホシママ・ヒロシ・マタガル・トビラ・ヒラク 〔字鏡〕閣 トビラ・ヒラク・トドム・イタシキ・オク・サシオク・サシハサム・カサナル・タカドノ・ロウナリ・ハルカ・ヒロシ

[語系]
閣・擱kakは同声。擱は白話文学に至って用い、停輟すること。書き終えることを擱筆という。

[熟語]
閣屋閣下・閣外・閣閣・閣学・閣斎・閣手閣帖閣臣・閣正閣鮮・閣殿・閣道・閣筆・閣免・閣門・閣路・閣楼・閣老
[下接語]
阿閣・閣・雲閣・架閣・華閣・画閣・館閣・几閣綺閣・宮閣・曲閣・金閣・銀閣・郡閣・闕閣・剣閣・古閣・紅閣・香閣・高閣・采閣・斎閣・山閣・桟閣・紫閣・寺閣・朱閣・珠閣・書閣・小閣・椒閣・城閣・水閣・禅閣・組閣・層閣・台閣・丹閣・重閣・釣閣・邸閣・亭閣・殿閣・投閣・閣・倒閣・内閣・入閣・飛閣・秘閣・閣・舞閣・複閣・仏閣・歩閣・鳳閣梵閣・連閣・輦閣・櫓閣・廊閣・楼閣

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【楼閣】より

…たかどの。古代中国では本来,楼は2階建て以上の建物を指し,閣は四方を観望する見晴しの高層建物をいうが,また見晴し用の高い壇を指す台,台の上に亭(あずまや)を築いた榭(しや),あるいは見晴し用建築の観などと合わせて楼閣,楼台,楼榭,楼観などと連用してこの種の高層建物の類を総称する。木造の楼閣建築はおそくとも漢代には出現したが,現存する遺構では独楽寺観音閣(天津市薊(けい)県,遼の984年建立)が最古である。…

※「閣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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