出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
おくび(噯気(あいき))のことで、胃の中のガスまたは空気が、食道から口腔(こうくう)へと上昇してきて排出されることをいう。過多の食事後、あるいはサイダーなどの清涼飲料水を飲んだあとに経験するのがこれである。げっぷとともに酸味がある液体が逆流してくる場合は酸性おくび、すなわち呑酸(どんさん)とよび、胃液の過酸症状と考えられている。病的な場合としては、胃潰瘍(かいよう)による瘢痕(はんこん)(傷あと)、あるいは腫瘍(しゅよう)などによる食物の通過障害があったり、胃の機能異常によって食物が胃に長く停滞しているとおこりやすく、口臭を伴うことが多い。また、睡眠中などに大量の空気を飲み込んでいて、目が覚めたときにげっぷとして吐き出す場合もあり、空気嚥下(えんげ)症といわれている。病的なげっぷは、いわゆる胸やけ(胃液が食道へ逆流するためといわれる)とともに、消化器疾患の主要な症状の一つであるが、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、みぞおち、あるいは上腹部の疼痛(とうつう)など、他の症状を合併することが多い。
[渡辺 裕]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…噯気(あいき),または俗にげっぷともいう。胃内の気体(通常は空気)が口腔を経て体外に逆流する現象。…
※「げっぷ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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