カリガラス(読み)かりがらす(英語表記)potash glass 英語

精選版 日本国語大辞典 「カリガラス」の意味・読み・例文・類語

カリ‐ガラス

〘名〙 (洋語kali+glas) ソーダガラスナトリウム分の一部または全部カリウムに代えたガラス無色で溶けにくく、薬品に強い。クリスタルガラス色ガラス光学ガラス理化学用ガラスなどに用いられる。〔舶来語便覧(1912)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カリガラス」の意味・わかりやすい解説

カリガラス
かりがらす
potash glass 英語
Kaliglas ドイツ語

カリウム酸化物の含有量がとくに高いガラス。一般のガラスは二酸化ケイ素を主成分とし、これにアルカリ金属酸化物とアルカリ土類酸化物とを加えた組成からできている。アルカリ金属はナトリウムとカリウムが主で、両者はほぼ似たような効果をガラスの性質に与えるので、多くの場合には安価なナトリウム酸化物が使われる。しかし、高屈折率を生命とするクリスタルガラスや特殊な色ガラスにはカリウム酸化物の含有率がとくに高い例がある。歴史的には、木灰を用いてつくられたボヘミアンガラスがカリガラスとして有名である。

[境野照雄・伊藤節郎]

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化学辞典 第2版 「カリガラス」の解説

カリガラス
カリガラス
potash glass

炭酸カリウムK2CO3をガラスの原料として加えたガラス一般をさす.ガラス中では酸化カリウムとして存在する.炭酸カリウムのようなアルカリ成分は,ガラスの溶融を促す.ガラス中の酸化カリウムは,ソーダガラスで使われる酸化ナトリウムよりも発色が良好となり,また不純物の鉄の発色を押さえるなどの特徴を有する.

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