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ナトリウム ナトリウム sodium

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナトリウム
ナトリウム
sodium

元素記号 Na ,原子番号 11,原子量 22.989770。周期表1族,アルカリ金属の1つ。1価の陽イオンになりやすい。各種の化合物として天然に多量に産出する。地殻平均含有量 2.36%,海水中の存在量 10.500 g/l

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デジタル大辞泉の解説

ナトリウム(〈ドイツ〉Natrium)

アルカリ金属元素の一。単体は銀白色の軟らかい金属で、水よりも軽い。水と激しく反応して水素を発生する。空気中では酸化しやすいので、石油中に保存する。還元剤などに用い、原子炉の冷却剤にも利用。海水中に塩化ナトリウムとして多量に存在。生体では細胞外液に多く、体液の浸透圧の維持や、筋・神経の刺激の伝達に重要な役割を果たす。炎色反応は黄色。元素記号Na 原子番号11。原子量22.99。ソジウム

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百科事典マイペディアの解説

ナトリウム

元素記号はNa。原子番号11,原子量22.98976928。融点97.81℃,沸点883℃。アルカリ金属元素の一つ。1807年H.デービーが金属を分離し,元素であることを確認。
→関連項目増殖炉ナトリウムランプブナ

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栄養・生化学辞典の解説

ナトリウム

 原子番号11,原子量22.989768,元素記号Na,1族(旧Ia族)の元素.アルカリ金属の一つ.必須元素で,通常食塩などの形で摂取する.体液の平衡を維持する.ヒト血漿の正常値は136〜142mEq/l

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食の医学館の解説

なとりうむ【ナトリウム】

消化液の分泌促進や神経の刺激伝達、体液のpH調節などにも関与しています。不足すると頭痛やめまい、脱水、筋力低下などを起こしますが、過剰摂取による高血圧動脈硬化のほうが問題です。食塩、味噌、塩辛、塩ザケ、つくだ煮、ハムなどに多く含まれています。成人1日あたりの所要量は男女ともに10g以下(食塩相当量)です。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典の解説

ナトリウム【Natrium】

主要ミネラルのひとつ。元素記号はNa。体の水分バランスを整え、血液などの細胞外液の浸透圧の維持や神経の刺激伝達に関与するミネラル。塩蔵品、調味料、漬物類、魚介類、加工食品などに多く含まれる。主に細胞の外側に存在し、カリウムリンとともに細胞の活性化に重要な役割をもつほか、血圧の正常化、酸の中和、二酸化炭素の運搬、細胞内外の物質交換、血圧のコントロール、筋収縮の正常化、胃酸・腸の消化液の分泌を促して消化促進などに効果が期待できる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ナトリウム【Natrium[ドイツ]】

周期表元素記号=Na 原子番号=11原子量=22.98977地殻中の存在度=2.36%(6位)安定核種存在比 23Na=100%融点=97.81℃ 沸点=882℃固体の比重=0.971(20℃)液体の比重=0.93(98℃)電子配置=[Ne]3s1 おもな酸化数=I周期表第IA族に属するアルカリ金属元素の一つ。Natriumという名称は,天然ソーダやアルカリ塩を意味するギリシア語のnitronに由来し,sodiumは炭酸ナトリウムが古くからソーダsodaと呼ばれていたことに基づいて命名された。

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大辞林 第三版の解説

ナトリウム【Natrium】

1 族元素(アルカリ金属)の一。元素記号 Na  原子番号11。原子量22.99。地球上に広く多量に存在し、海水中にナトリウムイオンとして約1パーセント含まれる。軟らかい銀白色の金属。炎色反応は黄色を呈する。常温で水と激しく反応して水素を発生し、空気中では直ちに酸化して酸化ナトリウムとなるので、石油中に保存する。塩類は一般に水に溶け、重要な化学薬品となる。単独またはカリウムとの合金として、原子炉の冷却材に用いる。また、イオンは生体の重要な構成分で、体液の浸透圧の維持、筋収縮や神経の興奮伝達など動物の生理に重要な役割を果たす。ソディウム。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナトリウム
なとりうむ
sodium英語
Natriumドイツ語

周期表第1族に属し、アルカリ金属元素の一つ。ナトリウム、ソジウムの名称は鉱物性アルカリを意味するラテン語のnitrum, solidaに由来し、炭酸ナトリウム炭酸ソーダ)の古名natron sodaに基づくといわれている。[鳥居泰男]

歴史

ナトリウムは、化合物の形では人類文明の黎明(れいめい)期からすでに利用されていた。5000年も前にエジプト人はソーダ湖から炭酸ナトリウム(ソーダ)を採取し、砂や貝殻と混ぜてガラスをつくっていた。この物質は古くから清浄剤や洗剤としても用いられており、また塩化ナトリウムは食塩の名で食品の保存や調味料として使われてきた。しかしナトリウムの化合物が同族のカリウム化合物と明白に区別されるようになったのは、1758年のドイツのマルクグラーフの炎色反応の実験以後である(ナトリウム化合物は黄色、カリウム化合物は淡紫色の炎色反応を示す)。1807年にイギリスのH・デービーは、水酸化ナトリウムを白金るつぼ中で加熱融解し、電気分解することによって金属ナトリウムを単離し、ソジウムと命名した。1890年にはアメリカの化学技術者カストナーHamilton Young Kastner(1858―99)によって工業的製造の方法が開かれた。[鳥居泰男]

存在

ナトリウムは他のアルカリ金属元素と同様に反応性に富んでいるため、自然界で単体金属の状態をとることはできない。つねに1価の陽イオンとして化合物をつくり、地球上に広く分布している。海水中に、塩化ナトリウムに換算して平均2~3%の濃度で存在しているが、特別の場合として、ヨルダンとイスラエルにまたがる死海では20%もの濃度に達している。塩化ナトリウムはまた岩塩として巨大な鉱床をつくっている。炭酸塩(天然ソーダ)、硝酸塩(チリ硝石)、硫酸塩(ボウ硝)、ホウ酸塩(ホウ砂)なども鉱物として世界各地に産出する。また、不溶性のアルミノケイ酸塩、たとえば方沸石NaAlSi2O6H2Oやソーダ長石NaAlSi3O8などにも含まれている。ナトリウムはまた動物体内に比較的多量に含まれ、組織液の浸透圧の維持や水素イオン濃度指数(pH)を一定に保つなどの重要な生理的役割を果たしている。[鳥居泰男]

製法

工業的には融解塩を電気分解する方法によって製造されるが、原料として水酸化ナトリウムを用いるカストナー法と、塩化ナトリウムを用いるダウンズ法とがある。カストナー法では、鉄またはニッケルを陰極とし、黒鉛を陽極として320℃(水酸化ナトリウムの融点は318.4℃)付近で電解を行う。陰極では
  2Na++2e-―→2Na
の反応がおこって金属ナトリウムが遊離し、陽極では

の反応によって酸素が発生する。ダウンズ法では、原料の塩化ナトリウムの融点(800.4℃)を下げるために塩化カリウムや塩化カルシウムを加える。こうすると600℃付近で電解が可能となる。この方法では陽極で
  2Cl-―→Cl2+2e-
の反応がおこり、塩素が副産物として得られる。ダウンズ法では、塩化ナトリウムを水酸化ナトリウムに変えずに直接原料とすることができるうえ、電流効率も高く、塩素ガスが副生するなど多くの利点があるので、今日ではダウンズ法により多く製造されている。金属ナトリウムは減圧蒸留によって精製することができる。[鳥居泰男]

性質

銀白色の軟らかい金属で、常温では体心立方構造をとっている。ナイフで切ったり、小孔から押し出して容易に針金状にすることができる。新しい面は金属光沢を呈するが、空気に触れるとただちに酸化されて光沢を失う。融点以上に熱すると炎をあげて燃える。ハロゲン、酸素などと激しく反応し、水素とも化合物をつくる。また水とも激しく反応して水素を発生し、反応熱のためにナトリウム自体は球状となって水面を走り回り、水酸化ナトリウムを生ずる。さらに発生した水素が空気と混合して爆発をおこす。したがって、保存するときは石油中に蓄えておく必要がある。ナトリウム塩は一般に水によく溶ける。[鳥居泰男]

用途

各種金属の製錬において還元剤となるほか、アマルガムとして各種の還元、さらに合金、触媒などとしても用いられる。また、融点が低く、熱中性子吸収断面積が小さいのを利用し、単独またはカリウムとの合金(Na‐K系合金、ナクという)として原子炉の冷却剤に用いられる。[鳥居泰男]

人体とナトリウム

人体に約0.15%含まれ、無機質の元素のなかではカルシウム、リン、カリウム、塩素、マグネシウムなどと同様に比較的多く存在するものである。体内では細胞外液におもに存在し、細胞内液には少ない。ナトリウムは細胞外液の分量の維持、浸透圧の調整、酸・塩基平衡の維持などの重要な働きをしている。また、神経や筋肉の刺激を伝達する機能に必要な成分である。ナトリウムが細胞外液の調節をしているのに対し、カリウムは細胞内液の各種の調節に関係している。その境界である細胞膜では膜の内外でナトリウムとカリウムをそれぞれ適度な濃度に保っている。この仕組みはナトリウムポンプと考えられている。ナトリウムはこのように一定量存在することがたいせつであるが、長期間食事から塩として摂取する量が多い場合、ナトリウム過剰の害が問題となっている。とくに、高血圧症や胃癌(いがん)の原因となる。そのため厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準」で、12歳以上は食塩としての摂取目標量を1日に10グラム未満と設定している。なお、WHO(世界保健機関)では1日6グラム以下が適当としている。[河野友美・山口米子]
『糸川嘉則編『ミネラルの事典』(2003・朝倉書店) ▽第一出版編集部編『厚生労働省策定 日本人の食事摂取基準 2005年版』(2005・第一出版)』

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