当帰(読み)トウキ

デジタル大辞泉 「当帰」の意味・読み・例文・類語

とう‐き〔タウ‐〕【当帰】

セリ科多年草山地に生え、高さ60~90センチ。葉は複葉で縁にぎざぎざがある。夏から秋、白い小花を散形につける。根は太く、漢方増血強壮薬とし、栽培される。日本当帰。うまぜり。

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精選版 日本国語大辞典 「当帰」の意味・読み・例文・類語

とう‐き タウ‥【当帰】

〘名〙 セリ科の多年草。本州中北部の山地に生え、また薬用に栽培される。高さ約五〇センチメートル。全体に芳香がある。太い根茎があり、茎と葉柄帯紫色。茎葉の柄は短く下部は鞘(さや)となって茎を抱き、葉身は普通一~二回三出の羽状複葉。各小葉は厚質で光沢があり、卵状披針形、縁に二重の鋸歯(きょし)がある。夏から秋にかけ、ごく小さな白い花を密生して大きな散形花序を作る。花序の枝は三〇~四〇本。漢方では根をいい、強壮・鎮静・婦人病に効くという。中国では自国産の近縁種をさす。にほんとうき。うまぜり。
延喜式(927)三七「白散一剤〈略〉当帰一両」

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「当帰」の解説

とうき【当帰】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。セリ科トウキの根を乾燥したもの。鎮痛鎮静抗炎症解熱強壮などの作用がある。神経痛腹痛胃炎に効く当帰湯(とう)湿疹(しっしん)、皮膚のかゆみに効く当帰飲子(いんし)月経痛下腹部痛に効く当帰建中湯(けんちゅうとう)不眠症冷え症、腹痛に効く当帰芍薬散(しゃくやくさん)などに含まれる。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「当帰」の解説

当帰 (トウキ)

植物。セリ科の多年草,薬用植物。ニホントウキの別称

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