アエロフロート(英語表記)Aeroflot

共同通信ニュース用語解説 「アエロフロート」の解説

アエロフロート・ロシア航空

ロシア最大手の航空会社。1923年創立のソ連国営の前身組織を91年のソ連崩壊に伴い民営化した。航空連合スカイチーム加盟拠点モスクワのシェレメチェボ空港で、ボーイング777やエアバスA330のほか、事故機のスホイ・スーパージェット100を50機保有し、2026年までにさらに100機の導入計画。55カ国約150路線運航し、18年は約3580万人が利用した。日本には成田―モスクワ便が就航している。(共同)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アエロフロート」の意味・わかりやすい解説

アエロフロート
Aeroflot

ロシアの国営航空会社。1932年ソビエト連邦の国営航空会社として設立された。国内線および国際線定期航空をはじめ,農薬散布や播種などの農林航空,救急医療,操縦士養成といった航空事業のほか,空港管理,航法援助施設の整備・維持など運輸行政に属する業務も行ない,1930年代末には使用機 4000機,従業員 40万人以上を擁する世界最大の航空会社となった。1956年世界にさきがけてジェット旅客機ツポレフTu-104を導入,1957年には首都モスクワと国外 13都市に航空路を結び,1967年日本航空との共同運航便でシベリア経由モスクワ―東京間の運航を開始,1970年自主運航となった。1971年にはハバロフスク―東京(のち新潟)間にも路線を開設,1975年超音速ジェット輸送機ツポレフTu-144を導入して郵便および貨物便に使用したのち,1977年モスクワ―アルマアタアルマトイ)間の旅客便を開始した。この運航は 1978年事故によって中断,1979年から改良型のツポレフTu-144Dでハバロフスク便の運航を開始したものの,総計 102回の飛行で全面的にとりやめとなった。ソ連崩壊後の 1992年には 300社以上に細分されたが,2010年モスクワのシェレメチェボ空港に拠点を置くアエロフロートを中心にいくつかの会社を合併,今日のかたちとなる。現用機はロシア製の機材に加えてボーイング機やエアバス機を含み,2011年初の時点で総数 80機以上。ほかにボーイング787ドリームライナーを含む 100機以上の航空機を発注している。

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改訂新版 世界大百科事典 「アエロフロート」の意味・わかりやすい解説

アエロフロート
Aeroflot

旧ソ連,そして現在のロシアの民間航空組織。旧ソ連時代の正称はアエロフロート・ソ連航空Aeroflot Soviet Airlines。航空会社コードはSU。本拠地はモスクワで,ロシア連邦運輸省航空局の管轄下にある。ロシアにおける国際・国内民間航空輸送,農林・水産等の産業航空,医療関係航空輸送,空港管理等を担っており,世界最大の航空会社ともいわれている。旧ソ連における民間航空輸送は,1923年7月モスクワ~ゴーリキー(現,ニジニ・ノブゴロド)間に航空路が開設されたことに始まる。同年2月に前身のドブロリョートDobrolyotが創立され,30年ソ連国内の既存航空会社をすべて吸収,32年アエロフロートと改称された。41年第2次世界大戦のため,一時アエロフロートの機材・乗員は,空軍の指揮下におかれた。54年に西欧諸国への定期便モスクワ~ストックホルム間を再開して以来,国際・国内路線を拡張し,56年他国にさきがけてジェット機Tu104を導入,67年モスクワ~東京間(日本航空との共同運航),68年モスクワ~ニューヨーク間をそれぞれ開設した。ソ連邦解体後の1992年,ロシア政府は新設のアエロフロート・ロシア国際航空に全業務を継承させることを決定した。94年株式の51%をロシア政府が保有する株式会社となる。2001年社名をアエロフロート・ロシア航空となる。
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百科事典マイペディア 「アエロフロート」の意味・わかりやすい解説

アエロフロート[会社]【アエロフロート】

ロシアの民間航空会社。旧ソ連で1923年開設された国内定期航空路に始まる。1930年国内の航空会社をすべて統合し,国際線にも進出。第2次大戦後は,1954年の西欧諸国への定期便再開以降,国際・国内路線を拡張し,1967年日本航空と共同運行で東京に乗り入れ,1968年にはニューヨークへも就航。旧ソ連の崩壊にともない1992年に新設されたアエロフロート・ロシア国際航空が全業務を継承した。1994年株式の51%をロシア政府が持つ株式会社になる。2001年から社名をアエロフロート・ロシア航空に変更。93ヵ国に166の路線を持つ。本社モスクワ。2001年12月期売上高420億ルーブル。

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