アファナーシエフ(読み)あふぁなーしえふ(英語表記)Александр Николаевич Афанасьев/Aleksandr Nikolaevich Afanas'ev

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アファナーシエフ」の意味・わかりやすい解説

アファナーシエフ
Afanas'ev, Aleksandr Nikolaevich

[生]1826.7.23. ボロネジ,ボグチャルイ
[没]1871.10.5.
ロシアの歴史家,文芸学者。フォークロアの研究と刊行を行い,ロシア神話学の基礎を築いた。郡の司法監督官の家に生れ,モスクワ大学法学部卒業。代表論文に『家の精』 Dedushka domovoi (1850) ,3巻の大著『スラブ人の詩的自然観』 Poeticheskie vozzreniya slavyan na prirodu (66~69) ,約 600の原文を収録した編著『ロシアの民話』 Narodnye russkie skazki (55~64) がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アファナーシエフ」の意味・わかりやすい解説

アファナーシエフ
あふぁなーしえふ
Александр Николаевич Афанасьев/Aleksandr Nikolaevich Afanas'ev
(1826―1871)

ロシアの文学史家、民俗学者、口承文学研究家。ロシア「神話学派」の初期代表者で、グリム兄弟などの影響を受けている。最大業績は『ロシア民話集』8巻(1855~1864)で、文学的修飾を加えずに民話の素朴な姿を伝える編集方法は高く評価され、その分類法は今日も用いられている。ほかに『スラブ人の詩的自然観』3巻、『ロシア民間伝説集』など。

[直野 敦 2018年11月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android