アルト・ハイデルベルク(読み)あるとはいでるべるく(英語表記)Alt-Heidelberg

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルト・ハイデルベルク」の意味・わかりやすい解説

アルト・ハイデルベルク
あるとはいでるべるく
Alt-Heidelberg

ドイツ作家W・マイヤー・フェルスターの戯曲自作小説カールハインリヒ』を劇化したもので、1901年ベルリンで初演され大評判をよんだ。日本でも1913年(大正2)に松井須磨子(すまこ)主演で当たりをとって以来しばしば上演された。ザクセンのカールスブルク大公国の皇太子カール・ハインリヒがハイデルベルク大学に入学した。古城と川の眺めの美しい大学町ハイデルベルクでカールは学生の世界に溶け込み、宮廷ではついぞ味わいようのない、夢のように楽しく自由な日々を送り、オーストリア娘ケーティとの語らいに幸福を感じる。大公の発病のため大学生活を中断して故国に帰ったカールは、2年後に懐しい大学町を再訪する。意にそわない結婚を予定されているカールは、ケーティに再会して、悲しみの別離のときを迎える。

[宮下啓三]

『丸山匠訳『アルト・ハイデルベルク』(岩波文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルト・ハイデルベルク」の意味・わかりやすい解説

アルト・ハイデルベルク
Alt-Heidelberg

ドイツの作家 W.マイアー=フェルスターが自作の小説『カール・ハインリヒ』 Karl Heinrich (1899) を脚色した戯曲。 1901年初演。古都ハイデルベルクを舞台にした公子カール・ハインリヒと旅館の娘ケーティの恋物語

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