アルドール(読み)あるどーる(英語表記)aldol

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルドール」の意味・わかりやすい解説

アルドール
あるどーる
aldol

正しくはアセトアルドールまたは3-ヒドロキシブチルアルデヒドという。アルコールとアルデヒドの両方の性質を兼ね備えているヒドロキシアルデヒドの一つ。85℃で脱水反応をおこしてクロトンアルデヒドになるので、常圧における沸点は測定できない。無色で粘りけのある液体である。アセトアルデヒドに水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液を作用させると得られる。この反応は酸を触媒として用いてもおこるが、アルドールの合成法としては水酸化ナトリウムの水溶液を触媒とするのが適当で、1分子のアセトアルデヒドがもう1分子のアセトアルデヒドのカルボニル基=Oに付加してアルドールを生成する。この反応はアルドール反応とよばれている。アルドールはゴムの加硫促進剤香料の合成原料などの用途をもつ。

[廣田 穰]


アルドール(データノート)
あるどーるでーたのーと

アルドール
  CH3CH(OH)CH2CHO
 分子式 C4H8O2
 分子量 88.11
 融点  -
 沸点  77~78℃/14mmHg
 比重  1.109(測定温度16℃)
 屈折率 (n)1.4238
 分解点 約85℃

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルドール」の意味・わかりやすい解説

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