翻訳|Amman
ヨルダンの首都。ヨルダン北部にあり、ヨルダン川の東方75キロメートル、標高780メートルの台地上にある。人口129万3200(2003年推計)。気候は乾燥し、年降水量270.3ミリメートル、夏はほとんど降雨をみない。夏は高温(8月平均気温25.3℃)、冬は温暖(1月平均気温7.7℃)である。ヨルダンの経済中心地で、食料品、繊維、たばこ、皮革品、プラスチック、アルミニウム、セメント工業のほか、燐(りん)鉱石や農産物を集散する。交通の要衝でもあり、ダマスカスから南のマアーンへ通じるヘジャズ鉄道(巡礼鉄道)がここを通る。また、北はダマスカス、西はエルサレム、南はアカバ港へ幹線道路が通じ、東方5.5キロメートルには国際空港がある。王宮、ヨルダン大学、ヨルダン考古博物館、ローマ時代の円形劇場跡やヘラクレスの神殿などの遺跡も多い。
紀元前5~前4世紀ごろのアモン人の都ラバト・アモンが現在のアンマンの名の由来といわれる。前3世紀、ヘレニズム時代のプトレマイオス・フィラデルフォス2世の治世にはフィラデルフィアとよばれた。第一次世界大戦後の1923年、イギリスのパレスチナ委任統治領の一部であったトランス・ヨルダンが首長アブドッラーのもとに独立し、アンマンはその首都となった。イスラエルに対抗するアラブ陣営の拠点であり、1948~1949年の第一次中東戦争や、1967年の第三次中東戦争によるヨルダン川西岸地区の占領により、大量のパレスチナ難民がアンマンに流入した。このため人口は15年間で3倍になった。また1970年にはヨルダン政府軍とパレスチナ・ゲリラの激しい市街戦の舞台となった。
[原 隆一]
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