イングリッシュ・ホルン(読み)いんぐりっしゅほるん(英語表記)English horn

翻訳|English horn

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イングリッシュ・ホルン」の意味・わかりやすい解説

イングリッシュ・ホルン
いんぐりっしゅほるん
English horn

管楽器オーボエより完全5度低いヘ調の移調楽器コーラングレとも。発音原理や奏法はオーボエと等しいが、形態はやや大きく、吸い込み管が屈折し、朝顔が球状であるところに特徴がある。この楽器の前身である18世紀のオーボエ・ダ・カッチャ(狩りのオーボエ)は形態的にコール・ダ・カッチャ(狩りのホルン)と似ており、その点でイングリッシュ・ホルンの語義「イギリスのホルン」の由来を示唆するが、直接イギリスと関係があるかどうかはまだ明らかではない。18世紀には半円形の曲管を示し、徐々に「く」の字形に移行して、1839年には直管のイングリッシュ・ホルンをブロが発明して今日に至っている。シベリウス交響詩トゥオネラ白鳥』、ドボルザーク交響曲第9番『新世界より』などで効果的に用いられている。

中川 真]


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