ウィーバー(読み)うぃーばー(英語表記)Gohn Weaver

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウィーバー」の意味・わかりやすい解説

ウィーバー(James Baird Weaver)
うぃーばー
James Baird Weaver
(1833―1912)

アメリカの軍人第三党政治家オハイオ州に生まれ、アイオワ州で弁護士業を営んだのち、南北戦争勃発(ぼっぱつ)に際しては北軍に志願して名誉准将にまで昇進した。戦後不換紙幣増発を要求するグリーンバック運動に加わり、1880年の選挙ではグリーンバック党の大統領候補に指名されている。ウィーバーの名を全米に広めたのは、92年の大統領選挙である。独占反対と改革を掲げて華々しく発足した人民党の最初の大統領候補に指名され、クリーブランドに敗れはしたものの、西部南部の州を中心に善戦して一般投票の100万票以上を獲得して気を吐いた。また96年の大統領選挙では、銀貨の自由鋳造を主張する民主党ブライアンを推して、人民、民主両党の合同選挙を支持している。

平野 孝]


ウィーバー(Gohn Weaver)
うぃーばー
Gohn Weaver
(1673―1760)

イギリスの舞踊家、舞踊理論家。マイムを伴ったバレエをつくり、「パントマイムの父」といわれた。ダンサーとしてはコミックな役柄を得意とし、振付師としてロンドンのドルリィ・レーン劇場などで『飲み逃げ』『マルスビーナスの恋』などを上演。『舞踊史へのエッセイ』(1712)、『舞踊の解剖学』(1721)、『マイムとパントマイムの歴史』(1728)などの著書がある。またフォイユRaoul-Auger Feuillet(1675―1710)の著書『振付術』を翻訳、出版した。

[市川 雅]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィーバー」の意味・わかりやすい解説

ウィーバー
Weaver, Robert Clifton

[生]1907.12.29. ワシントンD.C.
[没]1997.7.17. ニューヨーク,ニューヨーク
アメリカの黒人問題研究家,行政官。ハーバード大学卒業。合衆国住宅局顧問,ニューヨーク市住宅再開発局次長,全国黒人向上協会会長などを歴任し,1966年1月新設の住宅都市開発省長官に就任,アメリカ史上最初の黒人閣僚となった。 70年ハンター・カレッジ名誉教授。 74年ニューヨーク市政顧問。著書に『黒人労働』 Negro Labor: A National Problem (1946) ,『ニグロ・ゲットー』 The Negro Ghetto (48) ,『都市部アメリカのジレンマ』 Dilemmas of Urban America (65) がある。

ウィーバー
Weaver(Wever), John

[生]1673.7.21. シュロプシャー,シュルーズベリ
[没]1760.9.24. シュロプシャー,シュルーズベリ
イギリスのパントマイムの開拓者。ロンドンのドルアリー・レーン劇場でダンス教師を務めた。著書『マイムとパントマイムの歴史』 History of Mimes and Pantomimes (1728) 。

ウィーバー
Weaver, James Baird

[生]1833.6.12. オハイオ,デイトン
[没]1912.2.6. アイオワ,デモイン
アメリカの法律家,軍人,政治家。 1892年の大統領選挙における人民党からの大統領候補。落選はしたが,西部や南部の農民の不満を背景に一般投票で 100万票以上,4州を確保,22の選挙人投票を得た。

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