デジタル大辞泉
「ジレンマ」の意味・読み・例文・類語
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ジレンマ
- 〘 名詞 〙 ( [英語・ラテン語] dilemma )
- ① 論理学で、ふつう望ましくない二つの選言肢をもつ結論が出てくる議論をいう。たとえば「もし君が神を信じるなら、理性は不必要だ」「もし君が神を信じないなら、理性は無益だ」という二個の仮言的前提と、「君は神を信じるか、信じないかのどちらかだ」といった選言的前提から、「理性は不必要か無益だ」という選言命題を引き出す議論。
- [初出の実例]「彼肉色あれば神霊ならず、神霊ならんと欲すれば人形ならずといふ首鼠両端(ヂレムマ)に苦しめらるる如きは」(出典:外山正一の画論を駁す(1890)〈森鴎外〉七)
- ② 選ぶべき道が二つあってそのどちらもが、望ましくない結果をもたらすという状態。八方ふさがり。
- [初出の実例]「私の身はデレマの上にある。私は━正しい父の子でないか。それでなけりゃ生甲斐のない身か、何方かです」(出典:煤煙(1909)〈森田草平〉一九)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内のジレンマの言及
【詭弁】より
…また,知り合った女性がみな感情的だとしても,このことから〈女性はみな感情的だ〉とするのは誤った,詭弁的議論であるが,それは〈部分について成立することも全体については成立するとはかぎらない〉という論理学的原則を無視したために起こった。少し複雑な詭弁にジレンマ([両刀論法])の誤った適用がある。〈本当のことをいえば世間から憎まれ,噓をつけば神様から憎まれる。…
【両刀論法】より
…ジレンマdilemmaともいう。伝統的形式論理学に登場する概念で,元来,後件を共通にする二つの仮言命題と,その二つの前件の選言とからその後件を推論する論法であるが,後件を別のものにとったり,前提の一つを後件の選言でなく各後件の否定の選言としたりして拡張した推論をもいう。…
※「ジレンマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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