ウェストミンスター信仰告白(読み)ウェストミンスターしんこうこくはく(英語表記)Westminster Confession

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ウェストミンスター信仰告白
ウェストミンスターしんこうこくはく
Westminster Confession

ウェストミンスター会議で定められた長老派信仰告白。1643年10月12日,イギリス長期議会は指導的神学者,宗教家をウェストミンスター寺院に招集し,イングランドスコットランドアイルランドを統一する新しい最良の聖書的改革派的信条を設定することを決めた。1646年草案が作成され,1648年6月20日に議会で一部訂正のうえで承認,完成した。33章からなり,天地創造から最後の審判までのキリスト教教義全般にわたって国際的カルバン主義信仰を要約する。1660年の王政復古後,イングランドでは公的地位を失ったが,スコットランド教会,イギリス,アメリカ合衆国の長老派諸教会,会衆派,バプテスト派諸教会によって受容。英語世界における長老派教会の信仰基準である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウェストミンスター信仰告白
うぇすとみんすたーしんこうこくはく
Westminster Confession

ウェストミンスター会議によって1646年12月4日に完成された信仰告白。一部修正のうえ、1648年6月20日に議会によって承認され、王政復古によって廃止されるまで全イングランド教会の信仰規準であった。しかし、その後も今日に至るまで、イギリス、アメリカの長老派の信仰規準となっているばかりでなく、他の改革派バプティスト派にも深い影響を与えている。全体は33章から成り立っており、アイルランド信条に負うところが多く、その構成もよく似ている。内容は、聖書原理に始まり最後の審判までキリスト教のほとんどすべての教義に及んでおり、その神観、予定説などにカルバン主義の信仰が強調されている。

[曽根暁彦]

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