プロテスタントの一派。プレズビテリアンズともいう。カルバンの考えに基づいて、教会統治において俗人の長老Presbytersの発言権を重視したためにこの名がついた。16世紀、ジュネーブの教会に始まり、オランダ、スコットランドに広がり、スコットランドでは国教会に採用された。イングランドでも16世紀後半になると、カートライトThomas Cartwright(1535―1603)などの神学者が長老教会制度の確立を主張し始めた。その後この運動は弾圧されたものの国教会の内部に生き続け、1640年ピューリタン革命の勃発(ぼっぱつ)とともにふたたび表面に現れる。ことに1643年にウェストミンスターで開かれた宗教会議では長老派の影響力が強く、国教会制度廃止後の1644年には、長老教会制度の採用が決定された。しかもこの時期は政治的にも長老派が優勢で、長老派の議員が議会の多数派を占めていた。その後、護国卿(ごこくきょう)政権、王政復古のもとでは、長老派の政治的な力は失われたが、宗教的には依然勢力を持ち続けた。その一部は、北アメリカ大陸に渡り、いまもなお中西部から南部にかけて強固な影響力を保っている。(書籍版 1987年)
[小泉 徹]
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ピューリタンの一宗派。教義的にはカルヴァン主義に立ち,それを国教会とするスコットランドを模範とする全国的な統一教会体制をめざした。ピューリタン革命期の政治党派としては,ロンドンの市民層と一部の貴族に支持者が多く,内戦の早期終結を図って議会派の右翼を構成したが,独立派の台頭によって革命の主導権を奪われた。王政復古の実現に寄与したものの,イングランド国教会にはいれられず,非国教徒の地位に留まった。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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