ロシア連邦西部、バシコルトスタン共和国の首都で、ウラルの重工業都市の一つ。ウラル山脈南部の西斜面、ウファ川とジョーマ川がベーラヤ川に流入する地点にある。人口108万8900(1999)。ロシア革命(1917)後のウラル・ボルガ油田の開発とともに、工業が急速に発達した。バシコルトスタン共和国の工業生産の約40%を占め、石油・天然ガス採取工業用機械・設備、自動車用エンジン、地球物理測定器具製作、ケーブル、電話機、電気工業設備などの工業がある。このほか、近郊のツイマズ、イシムバイや西シベリアの各地から送られてくる石油の精製、石油化学(合成ゴム、エチルアルコール、フェノール、ポリエチレンなど)、食品(製粉、食肉缶詰)、木材加工(家具、パネル)、繊維、縫製などの各種工業が発達している。
市の起源は1574年に要塞(ようさい)がつくられたことに始まり、1886年に市となった。17世紀には、ロシア中部からシベリアへ至る交通路上の大商業中心地であった。1788年、全ロシアのイスラム教徒の宗教中心地となり、19世紀後半より工業が発展した。現在、バシコルトスタン共和国の教育・文化の中心として、総合大学があるほか、石油、航空、医科、農業、芸術、教育の諸大学、ロシア科学アカデミー・バシコルトスタン支部の各種研究所、民族詩人マジト・ガフリ博物館、バシコルトスタン劇場、ロシア劇場、人形劇場、サーカス場、郷土博物館などの施設や交響楽団がある。市域はベーラヤ川右岸に沿って40キロメートル以上も延び、左岸にも拡大している。鉄道、ハイウェー、石油・ガスパイプラインの分岐点で、河港、空港がある。
[中村泰三]
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ロシア連邦西部,バシコルトスタン共和国の首都。人口103万6026(2004)。ウラル山脈南部の西麓,ベラヤ川とウファ川の合流点に位置する工業都市で鉄道の要衝。1574年に設置されたロシアの要塞に起源をもち,以後,中央部ロシアからシベリアへの経由地として発展。1917年の十月革命に続く内戦の激戦地としても有名。現在はロシア最大の石油精製,航空機エンジン製造等重化学工業の中心地。歴史的にロシアのイスラム教徒の一中心地でもある。
執筆者:高田 和夫
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…面積14万3600km2,人口400万8000(1992)。首都ウファ。ボルガ川とウラル山脈の間に位置し,西部でタタールスタン共和国,ウドムルト共和国に,東はチェリャビンスク州,南はオレンブルグ州に接している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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