エンカレッジスクール(読み)えんかれっじすくーる

デジタル大辞泉 「エンカレッジスクール」の意味・読み・例文・類語

エンカレッジ‐スクール

《〈和〉encourage+school encourageは励ます意》東京都が指定した新しい型の高等学校小学校中学校学習についていけなかったが、高校でやり直したいという生徒対象とする。30分授業習熟度別授業、二人担任制、体験学習の重視など特色ある教育課程をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エンカレッジスクール」の意味・わかりやすい解説

エンカレッジスクール
えんかれっじすくーる

不登校などの理由で小学校や中学校に通えなかったり、十分に力を発揮することができなかったりした生徒に対して支援教育を行うため、東京都が設置している高等学校の一つ。エンカレッジencourageは英語で励ます、勇気づけるの意味がある。2015年(平成27)時点で、足立(あだち)東高校(足立区)、秋留台(あきるだい)高校(あきる野市)、練馬(ねりま)工業高校(練馬区)、蒲田(かまた)高校(大田区)、東村山(ひがしむらやま)高校(東村山市)の5校があり、すべて全日制、学年制の都立高校である。普通科のほか、工業技術を学ぶ専門学科も設けられている。入学時の選抜は調査書、自己PRカード、面接、小論文、実技で判定される。在学中の学力検査は実施されないが、卒業までに学習指導要領で定められた必要最小限の74単位を修得しなければならず、一般的な普通科高校と同様に、遅刻欠席が多ければ進級や卒業はむずかしくなる。授業内容は、生徒が基礎から勉強し直すことを基本方針として、国語数学、英語の基礎学習を中心とする。クラスは生徒の習熟度によって分けられた少人数制で、30分単位の授業が行われている。また、午後の授業は、体験学習や自由選択の編成になっている。

 東京都では、既存の公立高校のなかから中途退学率や入試倍率などを考慮してエンカレッジスクールを指定。最初は、2003年度(平成15)の足立東高校と秋留台高校の2校であったが、2009年度に都が目標としてきた全都5校に到達した。なかにはスポーツ推薦や進学クラスを設け、進学応援型エンカレッジスクールとして再スタートした高校もある。

[編集部]

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