おひつじ座(読み)おひつじざ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「おひつじ座」の意味・わかりやすい解説

おひつじ座
おひつじざ / 牡羊座

秋の宵の中天高く見える星座黄道十二星座の一つで白羊宮。目をひくのは牡羊の頭の部分で小さな三角形をつくるα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)の3星だけだが、実際は東隣にあるおうし座プレヤデス星団近くまで延びている。約2000年前には春分点がこの星座にあり、黄道第1番目の星座として重要視されていた。春分点は現在西へ移動してうお座の西部にある。小望遠鏡ではγ星が、4.7等と4.8等の二つの星からなる二重星として興味深く眺められる。

[藤井 旭]

『藤井旭著『秋の星座』(1988・金の星社)』『小野塚友吉著『星になったギリシア神話』(2000・エール出版社)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「おひつじ座」の意味・わかりやすい解説

おひつじ座
おひつじざ
Aries

牡羊座うお座おうし座の間,赤経約 2時30分,赤緯 20°にある黄道星座で 12月の宵に南中。明るい星を含まない。かつて春分点はこの星座にあったが,今日では歳差のためにうお座に移った。α星ハマル(アラビア語で「牡羊」の意味)は実視等級 2.00等,スペクトル型 K2の巨星で 80光年の距離にある。占星術では,黄道十二宮の第1番目。ヒツジの姿はエジプトの神アモンまたはギリシア神話ではフリクソス(アタマス王の息子)がその背に乗ってテッサリアからコルキスへ無事に逃げた金毛のヒツジを表す。

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