黄道十二宮(読み)こうどうじゅうにきゅう(英語表記)zodiac

  • こうどうじゅうにきゅう クヮウダウジフニキュウ
  • こうどうじゅうにきゅう〔クワウダウジフニキユウ〕
  • 黄道十二宮 zodiac

翻訳|zodiac

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

古代の天文学では,天球黄道目印に,その南北それぞれ8°または9°ずつの帯域を定め,これを獣帯と呼び,だいたいその中に含まれる 12の星座を黄道十二宮と呼んだ。太陽は平均して毎月1宮ずつその星座を移っていくことになる。ただし,太陽はへびつかい座も通るが,これは黄道十二宮に入れない。十二宮にはそれぞれ性格が与えられ,この組合せで占星術が行われる。

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デジタル大辞泉の解説

黄道帯を、春分点起点として30度ずつ12等分してつけた名称。白羊金牛双子(そうし)巨蟹(きょかい)獅子(しし)処女天秤(てんびん)天蝎(てんかつ)人馬磨羯(まかつ)宝瓶(ほうへい)双魚(そうぎょ)の12宮。太陽は1年間これらの宮を順に移動するので、古代オリエントから占星術に使われた。現在は歳差により春分点が双魚宮に移ったので、十二宮はほぼ一つずつ前にずれている。→黄道十二星座

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百科事典マイペディアの解説

〈十二宮〉とも。黄道の南北に8°ずつの幅をもつ帯状部分(獣帯zodiac)を考え,春分点を起点として黄道に沿って30°ずつ12等分したもの。古代から太陽,月,惑星の運行を示す座標として使われた。すなわち,白羊(はくよう)宮(おひつじ座),金牛(きんぎゅう)宮(おうし座),双子宮(ふたご座),巨蟹(きょかい)宮(かに座),獅子(しし)宮(しし座),処女宮(おとめ座),天秤(てんびん)宮(てんびん座),天蠍(てんかつ)宮(さそり座),人馬宮(いて座),磨羯(まかつ)宮(やぎ座),宝瓶(ほうへい)宮(みずがめ座),双魚(そうぎょ)宮(うお座)の12星宮(括内は対応する星座)をいう。歳差のため現在の春分点はうお座に移った。バビロニアに発して,ギリシアエジプトに伝わったと想定され,のちインドを介して中国にも見られる。占星術でも用いられ,さまざまな惑星,動・植・鉱物,人体部位,気質などとの照応関係やシンボリズムが論じられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

黄道に沿って各宮30度の広がりをもった弧よりなる12宮をとり,ギリシアのヒッパルコスの解釈によれば,黄道の南北に一宮の弧の広がりが30度を超えない幅をもった帯状の部分を黄道十二宮という。前2100年ころの楔形文字板に黄道十二宮の痕跡があり,はじめはバビロニア天文学において使用され,前800年以後ギリシアに伝えられたとされている。宮のほとんどが動物名で表され,その名称がそのまま星座名にもなったが,黄道帯はギリシア語ではもともと動物を意味し,したがって獣帯ともよばれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黄道に沿った天域を12分割して十二宮とよぶ。春分点に始まり、黄経0~30度を白羊宮、30~60度を金牛宮、以下30度分割で双子宮(そうしきゅう)(双児宮)、巨蟹宮(きょかいきゅう)、獅子宮(ししきゅう)、処女宮、天秤宮(てんびんきゅう)、天蝎宮(てんかつきゅう)、人馬宮、磨羯宮(まかつきゅう)、宝瓶宮(ほうへいきゅう)、双魚宮とよんだ。これは黄道上の12星座である、おひつじ、おうし、ふたご、かに、しし、おとめ、てんびん、さそり、いて、やぎ、みずがめ、うおの各座に対応するもので、とくに古代オリエントに始まり、中世ヨーロッパで流行した、出生時の天界のありさまで人間の運命を占うホロスコープ占星術において、太陽、月、五惑星の位置を示すのに使われた。天球の歳差運動により春分点が現在ではうお座に移っているが、十二宮ではこの天域の名称は白羊宮で、現実の星座とは一つずつ食い違った命名になっている。

 仏教では密教体系に十二宮が移入され、『大日経疏(だいにちきょうしょ)』では十二宮神を西方月天の眷属(けんぞく)とし、胎蔵界曼荼羅(まんだら)図の外縁部にその姿が描かれていることがあり、その名称は、獅子宮、女(にょ)宮、秤(しょう)宮、蝎(かつ)宮、弓宮、磨羯宮、缾(へい)宮、魚宮、羊宮、牛宮、婬(いん)宮、蟹(かい)宮の順で、図形も、やぎ、ふたごなどはギリシアの星座とはまったく違った姿になっている。

[石田五郎・藤井 旭]

『沼沢茂美写真、NHK取材班編『大星夜ウオッチング』(1991・日本放送出版協会)』『ジャン・カレルズ著、阿部秀典訳『占星術大全』(1996・青土社)』『ルドルフ・シュタイナー著、西川隆範訳『星と人間――精神科学と天体』(2001・風濤社)』『矢島文夫著『占星術の起源』(ちくま学芸文庫)』


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精選版 日本国語大辞典の解説

春分点を基準にして、黄道帯を三〇度ずつ十二等分し、付近の星座の名をあてはめたもの。白羊宮、金牛宮、双子宮、巨蟹(きょかい)宮、獅子宮、処女宮、天秤(てんびん)宮、天蝎(てんかつ)宮、人馬宮、磨羯(まかつ)宮、宝瓶(ほうへい)宮、双魚宮の総称。古代オリエントに始まり、中世ヨーロッパで流行した。現在は歳差のため、一宮ずつ星座名とずれている。十二宮。獣帯。

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とっさの日本語便利帳の解説

→「日常生活でに立つ! 」の「黄道十二宮と十二星座」

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世界大百科事典内の黄道十二宮の言及

【数】より

… 12は宇宙的秩序を表す。占星術の黄道十二宮,東洋では十二支(干支)など,空間と時間,円や輪の動きと関係して回帰や循環も意味する。 13はキリスト教ではとくに災厄の数(13日の金曜日など)とされているが死と再生の象徴でもある。…

【占星術】より

… ホロスコープは四つの要素から成る。(1)惑星(プラネットplanet) 占星術上の惑星とは,黄道十二宮上を恒星天と逆行する星辰を指し,それゆえ太陽と月も惑星のうちに入る。近代ではさらに天王星,海王星,冥王星も数え,小惑星を取り上げる人もいる。…

※「黄道十二宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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