出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
トルコ語,契丹(きったん)語,モンゴル語,満洲語で「宮廷」を意味する語。遊牧君主,首長の天幕の宮殿をオルドといい,それに直属する軍隊,官僚,使用人の天幕も含めた天幕群全体も総称してオルドといった。遊牧国家の中枢組織であるが,転じて幕営,本拠さらには政府もさした。最古の用例は突厥(とっけつ)碑文(古代トルコ語)のordu。遼では,皇帝没後に維持された宮廷関連の組織を斡魯朶(オルダ)といった。チンギス・カンの宮廷は,四大オルドと呼ばれ,死後も長く維持された。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
モンゴル語、トルコ語で、宮殿、中央を意味する。もとはハンの天幕をさした。中国、遼(りょう)代においては皇帝に各一つのオルドが設置されたが、これにはそのオルドに隷属する州、県、部民が配属され、オルドの経費や護衛の兵士を出した。皇帝の死後は、その皇后が管理にあたり、州、県の部民はそのまま受け継がれて、皇帝の陵幕を守った。元代においても同様のオルドの制が設けられたが、その数はもっと多く、たとえばチンギス・ハン、フビライ・ハンには各四つのオルドが設けられている。
[森川哲雄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…多くの修道院で聖遺物崇拝がなされ,民衆の巡礼が活発となったが,そのエネルギーは十字軍を起こすに十分なものであった。〈修道会(オルドordo)〉と呼ばれるものはこのころ初めて成立した。すなわち,修道院は1215年の第4ラテラノ公会議が新設を禁止するまでふえつづけ,多くの修道会を生んだ。…
…キリスト教世界において,合法的な教会の権威によって認可され,会員が共通の会憲(インスティトゥトゥムinstitutum)のもとで修道生活を営む組織をいう。その場合,キリスト教の四大修道会則(レグラ=戒律)といわれる〈バシリウス会則〉〈ベネディクトゥス会則〉〈アウグスティヌス会則〉〈フランシスコ会則〉のいずれかに準拠するものを盛式誓願修道会(オルドordo),会憲のみによるものを単式誓願修道会(コングレガティオcongregatio),両者を併せてレリギオreligioという。またソキエタスsocietas,インスティトゥティオinstitutioの語が当てられることもある。…
※「オルド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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