デジタル大辞泉 「かつかつ」の意味・読み・例文・類語 かつ‐かつ [副]1 ある状態をかろうじて保っているさま。「かつかつの生活をする」2 限度いっぱいで余裕のないさま。ぎりぎり。「開演にかつかつ間に合った」[類語]ぎりぎり・すれすれ・一杯一杯 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「かつかつ」の意味・読み・例文・類語 かっ‐かっ 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある。古くは「くゎっくゎっ」と表記 )① 光り輝くさま、また、非常に明るいさまを表わす語。[初出の実例]「やきばは霜月しはすの比、氷のうへに、うす雪のふりかかったごとくで、物うちからうへへは、くゎっくゎっとみだれた」(出典:虎明本狂言・長光(室町末‐近世初))「日が砂地にかっかっと照ってゐる」(出典:ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉)② 火が盛んにおこりたつさまを表わす語。[初出の実例]「比炭火のおこる所は人のたのしうなるにたとへたといふが、いづれのうくゎっくゎっとおこりたった所は、富貴な物ぢゃ」(出典:雲形本狂言・栗焼(室町末‐近世初))③ 上気するさま、また、気の逆上するさまを表わす語。[初出の実例]「此様な事を承れば、心がくはっくはっと致す」(出典:虎寛本狂言・餠酒(室町末‐近世初))「温度の故か、上気して顔がくゎっくゎっとする」(出典:はやり唄(1902)〈小杉天外〉一三)④ 勢いの盛んなさま、また、景気のよいさまを表わす語。[初出の実例]「激水とは水をせいてくわっくわっと流すことぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)一)⑤ 息を荒くつくさまを表わす語。[初出の実例]「鬼だまいにくはっくはっと、ため息ついてぞひかへたる」(出典:浄瑠璃・日本振袖始(1718)二) かつ‐かつ 〘 副詞 〙 ( 「かつがつ」の変化した語か。「に」を伴っても用いる )① ある事態、主として暮らしが不十分ながら成り立つさま、どうにかこうにか成り立つさま、また、やっと、といったさまを表わす語。[初出の実例]「『脚病ひさしくたちて無レ術候』とて、『かつかつ拝さふらはん』とて、いそぎ拝せられけり」(出典:愚管抄(1220)四)「私塾を開き、女弟子を集めカツカツ母子二人の暮しを立てて居たりしが」(出典:花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中)② ようやく。やっと。ぎりぎり。[初出の実例]「ハマは、やっと時間かつかつに間に合ったのを欣(よろこ)びながら」(出典:湘南電車(1953)〈井上友一郎〉) かつ‐かつ 〘 名詞 〙 鰹をいう宮中の女房詞。〔随筆・貞丈雑記(1784頃)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「かつかつ」の読み・字形・画数・意味 【】かつかつ(くわつくわつ) うつ音。水の音。〔詩、衛風、碩人〕(あみ)を施すことたり 鮪(せんゐ)發發たり字通「」の項目を見る。 【】かつかつ 鳥の鳴く声。唐・李山甫〔方干隠居〕詩 咬咬(かうかう)たり、水禽の聲 露は陰を洗うて、滿院し字通「」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報