かつかつ

精選版 日本国語大辞典 「かつかつ」の意味・読み・例文・類語

かつ‐かつ

〘副〙 (「かつがつ」の変化した語か。「に」を伴っても用いる)
① ある事態、主として暮らしが不十分ながら成り立つさま、どうにかこうにか成り立つさま、また、やっと、といったさまを表わす語。
愚管抄(1220)四「『脚病ひさしくたちて無術候』とて、『かつかつ拝さふらはん』とて、いそぎ拝せられけり」
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中「私塾を開き、女弟子を集めカツカツ母子二人の暮しを立てて居たりしが」
② ようやく。やっと。ぎりぎり。
湘南電車(1953)〈井上友一郎〉「ハマは、やっと時間かつかつに間に合ったのを欣(よろこ)びながら」

かつ‐かつ

〘名〙 鰹をいう宮中女房詞。〔随筆貞丈雑記(1784頃)〕

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デジタル大辞泉 「かつかつ」の意味・読み・例文・類語

かつ‐かつ

[副]
ある状態をかろうじて保っているさま。「かつかつ生活をする」
限度いっぱいで余裕のないさま。ぎりぎり。「開演かつかつ間に合った」
[類語]ぎりぎりすれすれ一杯一杯

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「かつかつ」の読み・字形・画数・意味

】かつかつ

鳥の鳴く声。唐・李山甫〔方干隠居〕詩 咬咬(かうかう)たり、水禽の聲 露は陰を洗うて、滿院

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